6月1日のマリリン・モンローの生誕98周年を記念して、彼女の作品を紹介します。
(1926年6月1日生誕 - 1962年8月5日死去, 36歳没)

※以下過去の投稿の再掲となります。



こちらはマリリン・モンローの遺作となります(マリリンは、この次の『女房は生きていた』の撮影途中で逝去したため)
なお、Amazonプライムビデオで無料で視聴可能です。

 

 

 

『荒馬と女』(1961)
監督 ジョン・ヒューストン
脚本 アーサー・ミラー
共演 クラーク・ゲイブル、モンゴメリー・クリフト
撮影 ラッセル・メティ

【あらすじ】
離婚が認められている町リノで、ロズリンは離婚手続きをとる。
その後、彼女は、世話好きのイザベルおばさんの紹介で、2人の男と知り合う。
自動車修理工のギドと親友であるカウボーイ、ゲイ。
その後、気のいい風来坊青年パース・ハウランドを仲間に入れ、4人は荒馬狩りの計画を立て始める。

 


当時マリリンは健康を害しており、撮影中には、マリリンが睡眠剤中毒で入院するほどの危機的な状態だったそうです。
(撮影直前に流産しています)
また、脚本が夫のアーサー・ミラーで、この撮影終了後に離婚します。
クラーク・ゲイブルにとっても遺作となってしまいました。
こういう事情を知っている方々にとっては、特別な映画になるようです。


ラストシーンで、ゲイブルがモンローに言うセリフ(「夜空を目指していれば、俺たちは帰れるさ」)は、
町山智浩に言わせると「涙無くしては聞けないセリフ」だそうです。
また、この映画製作のプロセスは、映画以上にドラマティックだったとも言っています。


そうした衒学的な蘊蓄はさておき、映画を観る私たちの胸を打つのは、かつてのイーライ・ウォーラックの家へ皆で押しかけ、つつましいパーティに興じるシーンです。

お世辞にも立派な家と言い難いその家で、マリリン含め4人が、カー・ステレオの音楽に合わせて、刹那的につかの間の喜びを分かち合うのです。

モノクロームの画面で、イーライ・ウォーラックと踊るマリリンは、ゴージャスでセクシーなマリリンなどではありません。
湿り気のほとんど感じられない、現実離れした幽霊のような女に見えます。

そして、漏れてくるような、か細い声や息が、切実な感動をもたらします。















ダンスの際に、マリリンの口にする「みんな死に向かって生きているの」。
そして、外壁に寄りかかり、空を見上げて「助けて」という呟き。
こうした切ないシーンに溢れた、シリアスな作品です。






正直、繰り返して観るのが、辛いフィルムですが、マリリンのベストには入れておきたいと思います。
以下、淀川長治のコメントを引用しておきます。

 

ダーッと馬が走って行く。クラーク・ゲイブルは、その中の母親の馬に、パーッと投げ縄で輪をかけて捕まえたの。
この、とくに荒馬を押さえつけるシーン、キャメラ、綺麗ですね。
マリリン・モンローは、びっくりしたんですね。もう、怒っちゃったのね。
「あんまりだ、あんまりだ、あんまりだ。こんなことまでして、あんたがたは、商売なさるんですか」 
捕まった馬は、缶詰めにされちゃうの。
モンローは、もう、泣いちゃって、泣いちゃって、わめきだしたの。
男と女のちがいですね。
原題は "The Misfits"。ふたつが合わないという意味。

男の感覚と女の感覚が合わないというのね。

女は、優しく生きたいの。男は、働いていかなきゃ生きていけないのね。
ふたつのちがいが、見事に出て、傑作でした。
(淀川長治) 



 

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