本日6月1日のマリリン・モンローの生誕98周年を記念して、彼女の作品を紹介します。
(1926年6月1日生誕 - 1962年8月5日死去, 36歳没)

※以下過去の投稿の再掲となります。

こちらは、テクニカラーの美しい作品です。

 

『王子と踊り子』(1957)
監督・共演 ローレンス・オリヴィエ
製作 ワーナーブラザーズ、マリリン・モンロー・プロ
撮影 ジャック・カーディフ


【あらすじ】
20世紀はじめ、ロンドンを訪れたカルパチア国摂政のチャールズ大公は、その夜鑑賞したレビューで、アメリカ人の踊り子エルシーを気に入り、その夜の大使館へ呼ぶ。
二人きりの晩餐となり、愛の言葉を囁いてみる大公だが、これが余りに陳腐で彼女の失笑を買う・・・・。

 


マリリンの中で、最も美的に秀でたフィルムはこの作品でしょう。

テクニカラーで撮られたこの作品は、映像的にはマリリンを最も美しく映し出しています。

なんという繊細かつ、きらびやかな映像でしょうか。

 

とりわけ、大使館に来たマリリンのブロンドと白いドレスは、ヴェルヴェット地の紫と、金とを基調とした部屋に優雅に溶け込んでいます。


撮影監督は、テクニカラーの名匠ジャック・カーディフ。
(『赤い靴』、オードリーの『戦争と平和』、デボラ・カーの『黒水仙』で知られます)

思えば、マリリンの映画では、名匠の撮影監督がアサインされることは多くありませんでした。

(それは、同時代のオードリーと大きな違いです。無論、衣裳もジヴァンシーなど使える訳もありません。)

名匠チャールズ・ラングも『お熱いのがお好き』で撮影監督をしていますが、あまりうまく行っていない印象があります。

(『七年目の浮気』のミルトン・クラスナーも同様です)

 

いかに20世紀FOXがマリリンを、「ちょっとおつむの弱いグラマー」イメージだけで売ろうとしていたかが分かります。

そうしたことへの不満から、『王子と踊り子』で名匠ジャック・カーディフを起用したのかもしれません。

 

最も官能的なシーン: 
王子は彼女にその当時の世界情勢をしきりと説明するんですけれど、踊り子はアメリカのほんの小娘ですから、王子のいっていることがちっともわからない。そのうちに、王子はいろいろと著名な人たちのために、乾杯しはじめる。誰々のために、と次々とシャンペンをほしていく。踊り子にはむろんそれもわからない。それで、彼女、相手に気づかれぬように、そっと小声で、「タフト大統領のために」とやるわけです。自分がアメリカ人だということの恥ずかしさと、ちょっとした対抗心かしら、ともかく杯をあげるときにね、思わずそう呟いてしまう。声を殺して、唇だけで言うわけね、自分に。そのときの唇の動きが、これもじつに官能そのものでしたね。
(蓮實重彦)




 


この作品は、マリリン・モンロー・プロダクション作品第2作目です。
すなわち、マリリンが出資をして製作した映画です。

イギリスの「大演劇人」ローレンス・オリヴィエや、シビル・ソーンダイクを起用して作り上げたという、大変な意欲作です。
(その撮影の様子は『マリリン7日間の恋』(2011)で再現されています)

1950年代も末になり、ハリウッドのスタジオシステムが崩壊していることがひしひしと感じられます。
マリリンが自分で出資しなくてはないけない時代なのです・・・



幸いなのは、天才女優マリリンの魅力が、監督兼主演男優の「大演劇人」ローレンス・オリヴィエを遥かに凌駕していることです。
この豊饒な映像美---しかし、芸術コンプレックスとは無縁の---を是非堪能頂きたいと思います。












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