本日8月5日のマリリン・モンローの没後62周年を記念して、彼女の作品を紹介しています。
(1926年6月1日生誕 - 1962年8月5日死去, 36歳没)
※以下過去の投稿の再掲となります。
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こちらの作品はAmazonプライムで無料で視聴可能です。
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『紳士は金髪がお好き』(1953)
監督 ハワード・ホークス
共演 ジェーン・ラッセル
撮影 ハリー・J・ワイルド
【あらすじ】
ニューヨークで活躍する二人組のダンサー。金髪のローレライと、黒髪のドロシー。
ローレライは、金持ち息子ガスの心をとらえ、パリへ渡って結婚することになったが、出発間際ガスの父が病気でとりやめになった。
余った切符でドロシーがローレライと一緒にパリへ行くことになった。
船にはローレライの素行を調べるためガスの父が私立探偵のアーニーが乗り込む……
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この映画は、純粋なコメディではなく、セミミュージカルコメディです。
愛嬌あふれる可笑しみや、後味のいい軽やかな笑いに溢れています。
この映画でのマリリンは、歌って踊れるコメディエンヌとして、観る者を魅了せずにはおきません。
マリリンのコメディ映画は、ジョージ・キューカー等によっても演出されています(『恋をしましょう』)が、コメディの演出に関しては、ハワード・ホークス監督は絶品です。
(マリリンがブレイク前に助演役で出演した『モンキービジネス』も、ハワード・ホークスによる荒唐無稽なコメディです)
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ホークスの作品を観ると、真のハリウッド映画とは、奇をてらわない、一種「透明」な映像体験だと思い知らされます。
「透明」というのは、嘘のように滑らかに物語が進むという意味です。
じっさい、91分は時間が経つのを忘れるほどの、充実したエンターテインメントです。
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そのように円滑に運ぶ物語でありながら、印象に残るのは、物語を活気づける無限の小道具や細部です。
マリリンの歌や踊りは言うまでもなく、マリリンのカラフルな衣裳(赤、パープル、緑、ピンク、オレンジ、白、青の衣裳、白やピンクのグローブ)、そして、指や手の仕草も。
それらが、お約束の凡庸な物語を活気づけており、我々は、現実と何も関係のない荒唐無稽なファンタジーに浸ることが出来るのです。
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コメディとしてよく出来ているのは、マリリンが船の上でキャビンの窓から出ようとして、挟まってしまった時に、デッキに出てきた好色な老人(チャールズ・コバーン)に対して、何とか誤魔化そうと、少年と荒唐無稽の真似をして、切り抜けるシーンです。
ギャグでありながら、これ見よがしではなく、抑制が効いています。
子役が飄々としているのも、さじ加減がちょうどよく、あざとかったり、鼻についたりする感じがありません。
あざといコメディとは、これ見よがしな大げさなギャグや風刺を入れるコメディのことです。
そこには、その作り手の優越性アピールが透けて見えてしまい、後味が良くありません。
本当のコメディアンやコメディ作家は、必死に笑いを追求しているがために、そうした中途半端な自意識を感じさせません。
(ハワード・ホークス、エルンスト・ルビッチ、プレストン・スタージェスがそうした作家として挙げられるでしょう)
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以下蛇足:この映画は、マドンナや映画『ムーランルージュ』に影響を与えていることでも有名です。
こっちがマドンナです。
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