映画『大統領の陰謀』基本情報

1976年/アメリカ/138分/カラー

監督:アラン・J・パクラ

出演:ダスティン・ホフマン、ロバート・レッドフォード、ジェイソン・ロバーズ ほか

 

 

 

『大統領の陰謀』 【6-3】

 

 

 ウッドワードが記事を書いていると、バーンスタインが勝手に読み始め、勝手にリライトをし始める。「君の原稿を見て、手を入れたくなった」と、悪びれる様子も無く平然と話すバーンスタイン。喧嘩になりそうになるが、直された原稿を読んで、なるほどと納得したウッドワードが言う。「やるなら全部渡す。事実で膨らませろ」。若い二人の記者を上司のハリー(ジャック・ウォーデン)が守ってくれたことで、この件はウッドワードとバーンスタイン二人が担当することになる。

 

 編集長のブラッドリー(ジェイソン・ロバーズ)から「もっと確かな情報を掴め」との厳しい指摘を受け、行き詰ったウッドワードが、自らの人脈を頼って屋外の公衆電話から或る人物に電話を掛ける辺りから、少々単調だった映画が、急に緊張感を帯びてくる。

 

 尾行に注意し、タクシーを降りて人混みに紛れ、再び別のタクシーを拾い移動すると、地下に駐車場がある、或る建物の階段を足早に駆け降りるウッドワード。情報源は必ず秘匿するという条件で、彼は謎の人物、通称“ディープ・スロート”(ハル・ホルブルック)と接触する。「情報は断片(ピース)ばかりで、パズルの全体像が見えてきません」と訴えるウッドワードに、ディープ・スロートがヒントを与える。「君が掴んだことを、私が確認する。金を追いたまえ」と。

 

“続く”