映画『レインマン』基本情報

1988年/アメリカ/134分/カラー

監督:バリー・レヴィンソン

出演:ダスティン・ホフマン、トム・クルーズ、ヴァレリア・ゴリノ ほか

 

 

 

『レインマン』 【5-3】

 

 

 ビュイックはアメリカ合衆国の自動車メーカー、ゼネラルモーターズ(=GM)が製造・販売する乗用車ブランドのひとつで、GM内のブランド構成では、下位からざっくりと、シボレー、ポンティアック、オールズモビル、ビュイック、キャディラックとなるので、上から2番目の高級ブランド。だがビュイックの起源は1903年まで遡り、ビュイックを買収して設立されたのがGM。つまりGMの母体はビュイックで、現存する自動車ブランドとしてはかなり古い部類に入る。

 

 映画に登場するロードマスターは、アイボリーの上品なボディカラーに、同系色のベージュのルーフ。正面や後ろ、或いは角度が付いた位置から眺めると、ボンネットはエンジンを覆うように、前後左右のホイールアーチはタイヤハウスを覆うように、トランクは荷室を覆うようにと、それぞれの目的に応じた幾つもの曲線が重なり合い、まるで山並を見ているような優美さ。一方で真横から見れば、“ファイヤーボール8”と呼ばれる直列8気筒エンジンがフロントに置かれているのが一目で理解でき、4つの正円のエアインテーク(なのかな?)や、一直線のサイドモールも含め、水平ラインが強調されたデザイン。“ダイナフロー”と呼ばれるオートマティックトランスミッション(2AT)も搭載し、スタイルが醸し出すエレガンスさ、だけでなく、パワーも技術も申し分のない高級車。「わが心のアメリカ車」、といった雰囲気だ。元来アメ車好きではない人でも、なんだかやられてしまう魅力に溢れている。2分割のフロントグラス、その中心に取付けられたルームミラー。ホワイトリボンタイヤも、正統派だ。

 

“続く”