映画『キラー・エリート』基本情報
2011年/オーストラリア、アメリカ/117分/カラー
監督:ゲイリー・マッケンドリー
出演:ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロ ほか
『キラー・エリート』 【6-5】
1966年にフル・モデルチェンジしたフォード コーティナ MkⅡは、本家米国フォードのファルコンに似たスタイリングだが、ファルコン自体がパッとしない車で、これといって魅力は感じられない。
これが1970年デビューのコーティナMkⅢになると、全長4300㎜に満たない制約のあるサイズの中にアメ車的テイストが上手く処理され、なかなか魅力的なボディとなる。真横から見るとリアのショルダーラインがとても綺麗な曲線で、それに影響を受けるリア・ウィンドウの微妙な形状や、同じくリア・クォーターの厚すぎず薄すぎない幅が丁度よい。フロントバンパーに対するオーバーライダーの位置や、フロントグリルの天地幅の下半分だけを占めるオレンジ色のウィンカーも、なんだか可愛い。両端に、正方形に近いかたちで配されたテールランプを含む後ろ姿も、個人的には好きなデザインだ。
特にダニーが運転するコーティナMkⅢは、シルバーのボディに黒いルーフで、丸形4灯のヘッドライト。数多いバリエーションとアクセサリーのあるコーティナMkⅢの中で、ベストマッチの一台ではないかと思う。ファミリー・サルーンやミドルクラス・サルーンと言われる4ドア・セダンではあるけれど、本編ではなかなか精悍で、印象に残る。
“続く”