№26

日付:2015/10/25

タイトル:マイ・インターン | THE INTERN

監督・脚本:Nancy Meyers

劇場名:TOHOシネマズ小田原 SCREEN3

パンフレット:あり(\720)

評価:★★★


私の父親は福岡の放送局の元局アナで、子供の頃はTVやラジオで頻繁に見かけたり声を聞いたりしたものだった。定年後は長崎に同じテレ朝系の放送局を立ち上げに行ったり、東京恵比寿にある声優やモデル育成の専門学校の理事を任されたりと、結局78歳まで仕事を続けていた。東京へは"単身赴任"で上京していたのだけれど、ある時賃貸マンションを契約する際の保証人を頼まれて書類にサインをしていたら、70代後半の親父の年収が働き盛りの私の年収と同額なのを知って恐れ入った覚えがある。父親って、自分が年を取る程に尊敬の念が増します。


ファッション好きが高じてネットのアパレル企業を立ち上げ成功を収めたジュールズ(アン・ハサウェイ)。起業して1年半、事業の拡大と共に綻び始めた会社経営と私生活の問題に直面する彼女に押し付けられた"社長付"のシニア・インターン(ロバート・デ・ニーロ)。最初は邪険にする彼女だったが・・・


かつて「ポータブルスキル」の重要性を説いていたのは勝間和代さんでしたが、デ・ニーロ演じるベンが、およそ畑違いの職場で幸せそうに仕事に臨む姿と、彼のポータブルスキルが発揮されていく様が痛快かつ微笑ましい。ジュールズは急成長を遂げた会社でひたすらアップアップしていておよそデキる女社長風ではないのだけれど、そんな彼女をフォローするデ・ニーロさんの温かみのある演技が本作品の成功要因。随分と甘っちょろいシナリオを素敵なお伽話に導いたのもこの名優の役者としてのスキルあってこそ。

ベンの頼もしい笑顔が父親のそれとダブって見えて仕方なかったのですが、一緒に観ていた私の娘もおじいちゃんを思い出していたらしく、それを聞いて更に嬉しくなった。


監督のナンシ-・マイヤーズはその監督作品は初見ですが、脚本家としてのフィルモグラフィーには「プライベート・ベンジャミン」に「花嫁のパパ」シリーズと大好きな俳優さんの大好きな作品が並んでいた。「プライベート~」が1980年の作品なので、息の長い活躍振りと今もトレンディ・ドラマ風のロマンチック・コメディを撮り続けているそのセンスにも驚かされました。


THE INTERN


THE INTERN


THE INTERN


THE INTERN

THE INTERN


THE INTERN
雑誌風のパンフ作りはとりあえず成功