ホイチョイの馬場康夫さん作・演出で台詞は一切なくユーミンの歌だけで構成されたステージとの事。ビッグコミック・スピリッツを創刊当初から(愛読とまではいかないけれど)読み続け、(ここ10年ほど行ってませんが)毎シーズン、スキーに行く前には必ず「私をスキーに連れてって」を観て、アドレナリンを上げてから車を出発させた世代としては、なんとなく気になっていたこの公演、縁あって観に行く機会を得ました。


本作品、馬場さんのユーミン・ソングに対するオマージュに溢れた素敵なミュージカルに仕上がっております。「波の数だけ抱きしめて」をモチーフにしたようなストーリーが、ユーミンのスタンダード・ナンバーの数々に紡がれて、まるでパズルのように一つの作品、粋な佳作にまとまっている。

007のテーマ曲なしでジェームズ・ボンドの映画を作れても、ユーミンの曲なしには「私スキ」という映画は成立しない・・・なるほど彼のユーミン・ソングへのこだわりがミュージカルという世界でも素敵な作品に結実しています。馬場さんの映画が好きな方、ユーミン好きな方は十二分に楽しめると思います。

この日は主役の華原朋美さんが急病で、Wキャストの堀内敬子さんが代役を努めてらっしゃいましたが、とても良かったです。私はファンになりました。


ただ小劇場(博品館劇場)での、ミュージカルと言うにはあまりに少人数でのこのお芝居、ダンスシーンが少々滑稽に思える場面も。もう少し広めの劇場でバックダンサーを充実させて、スケール感を出しても良かったのでは。

あと、博品館劇場のシートは一昔前の椅子のせいか座り心地が悪過ぎです。


日付:2006/12/15

タイトル:ガールフレンズ

劇場名:博品館劇場

パンフレット:あり(\1,000)

評価:★★★