日本の5月は、鮮やかな新緑が爽やかな風に揺れ、
永遠に続いてほしい、と思うくらいのベストシーズンですよね。

映画の世界でも、実は日本の4、5月はベストシーズンだと思うんです。
2~3月のアカデミー賞ほか、各国の賞レースを経た話題作が
少し遅れて公開されるからです。

そしてもう1つ、GWの恒例行事、『イタリア映画祭』が開催されます。
全国の映画好き&イタリア好きが、東京・有楽町(大阪でも開催)に集います。









「映画祭」とはいうものの、コンペで最優秀作品を決める類いのものではありません。
イタリア国内やローマ映画祭などで公開されたばかりの、
おそらくは日本で劇場公開されることのない、
ちょっとマニアックな作品をスクリーンで観ることができる貴重な機会なのです。

2001年に始まり、今年で16回目。
僕は、そのうち11回、観に来ているようです。。
デビューは20代だったわけですね(´д`lll)


今年は5本、鑑賞しました。好きだった順に並べると、

『暗黒街』Suburra 監督:ステファノ・ソッリマ
『俺たちとジュリア』Noi e la Giulia 監督:エドアルド・レオ
『皆はこう呼んだ 鋼鉄ジーグ』Lo chiamavano Jeeg Robot 監督:ガブリエーレ・マイネッティ
『私と彼女Io e lei 監督:マリア・ソーレ・トニャッツィ
『あなたたちのために』Per amor vostro 監督:ジュゼッペ・M・ガウディーノ

順番に並べたはみたけれど、毎年1つはある「ハズレ」はなく、概して満足。

意外なようですが、イタリア映画にはベタだけど日本人受けするコメディも多く、
②はいちばん笑えました。今年の作品で劇場公開されるとしたら、これかな。

①は、毎年ラインナップに連なる犯罪もの。その中でも、出色でした。
キャストも豪華。グレタ・スカラーノは要注目。

③は、日本のアニメがモチーフになっている、イタリア初の「ヒーローもの」。
監督が同い年なので、応援したくなる。

④は、レズビアンの恋愛コメディ。ゲイものは多いけど、珍しいですね。
マルゲリータ・ブイは、邦画でいう佐藤浩市のように、やや出すぎの感。

⑤は、独自の色彩感覚と民謡調の挿入歌に彩られた、アート寄りのドラマ。
ナポリが恋しくなった。


たとえば去年でいうと、
「子供の犯罪」と「親の隠蔽」をテーマにした作品が複数あったように
世相を反映したラインナップも興味深いのですが、
今年は鑑賞した作品の中だけでも、
①②③(もしかしたら⑤も?)に、ナポリの犯罪組織「カモッラ」が登場しており、
“イタリアのいま”を垣間みるようです。
そう、いつも映画祭のあとは、イタリアの現代史を学びたくなるのです。


実はこの映画祭、毎年開催はされていますが、
来日ゲストの規模が小さくなってきているのが寂しいところ。
2007年には、イタリアが誇るスター、
キム・ロッシ・スチュアートジャスミン・トリンカ
ステージ上でイチャついていて、
「2人は同じホテルの部屋に泊まるのかな?」なんて
邪推をしたものですが、今年のゲストは監督3人のみ。
もちろん、それでも贅沢ですが、華がないのは否めません・・・。

座談会の様子


そのためには、我々映画ファンがもっと映画を観て、
映画興行業界をもっと盛り上げなければならないのかもしれません。
がんばりましょ。

最後に、映画祭では、毎年さまざまな特別上映をしています。
今年は、生誕110年没後40年のルキノ・ヴィスコンティの『若者のすべて』と、
1月に亡くなった最後の巨匠エットーレ・スコーラの『特別な一日』。

イタリア映画の黄金時代を支えた名匠が次々に亡くなっていくのは悲しいことですが、
パオロ・ソレンティーノやガブリエーレ・ムッチーノなど、
アメリカでも活躍している希望の星もいるわけで、楽しみでもあります。
(現在公開中の、ソレンティーノの『グランドフィナーレ』なんて、傑作ですよ!)

早くも、来年が楽しみです。


でも、上映前の宣伝に登場した、ヴィスコンティ映画の象徴、
アラン・ドロンとヘルムート・バーガー、カッコよかったな~。
アラン・ドロンが「太陽」で、ヘルムート・バーガー「月」という例え、
最高にクール!!!
2月28日(日本時間)、
アカデミー賞授賞式が開催され、
結果が発表されました。

平日はアリのように働く勤め人ですので、
当然授賞式の模様は録画。
週末に楽しもうとしたのですが。。。

なんと!

DVDをプレーヤーに入れたままにしておいたら、
何かの拍子で初期化されて、
消えてしまったのです!
ガーーーーーーーン!!!!!

とはいえ、結果はネットでチェックできるもんね。

各賞結果に対するコメントはまた後日。


作品賞受賞の『英国王のスピーチ』は観てきました。
ウェルメイドな、破綻のないドラマで、
いかにもアカデミー好み。

「なんちゃって」医師で大根役者のライオネルを演じた
ジェフリー・ラッシュは、
実際はオーストラリアを代表する名舞台俳優。

そんなセルフパロディっぽい配役に
思わずニヤリで、
ひとりニンマリしながら観ていました。




今年もこの時期がやってきました。
アカデミー賞ウォッチャーとして、かれこれ17年。
授賞式までの日々は、
まるで自分がノミニーであるかのように
ワクワク過ごす1ヶ月です。

そんでもって今年の感想は、というと・・・・・・


<作品賞>
昨年度から10作品が候補に増えたので、
濃度が薄まってつまらなくなった。
『トイ・ストーリー3』が長編アニメ賞とダブルノミネート!
★受賞予想:『ソシャール・ネットワーク』


<監督賞>
『インセプション』のクリストファー・ノーラン落選が騒がれている。
確かに、解せない。
★受賞予想:デヴィッド・フィンチャー『ソーシャル・ネットワーク』


<主演男優賞>
『Biutiful』のハビエル・バルデムがなぜかノミネート。
アカデミーのお気に入りだし、
今年の外国人枠ということか。
★受賞予想:コリン・ファース『英国王のスピーチ』


<主演女優賞>
『キッズ・オールライト』のアネット・ベニングに
授賞してほしい。これは切なる願い。
過去3度ノミネート、そのうち2回はいずれも
ヒラリー・スワンクに敗れている。
SAGアワードでは、宿敵ヒラリーもノミネートされていたので、
またもや・・・・・とヒヤリとしたが、
アカデミー賞ではノミネートされず。
これでアネットもひと安心。
★受賞予想:アネット・ベニング『キッズ・オールライト』


<助演男優賞>
この部門も大好きなマーク・ラファロに1票。
『キッズ・オールライト』は今から楽しみ。
★受賞予想:クリスチャン・ベイル『ザ・ファイター』


<助演女優賞>
アカデミーに愛されているエイミー・アダムズと、
メリッサ・レオが、同じ『ザ・ファイター』でノミネート。
今年の未成年枠、『トゥルー・グリット』の
ヘイリー・スタインフェルドが、
番狂わせをする可能性も・・・・・。
★受賞予想:メリッサ・レオ『ザ・ファイター』


<外国語映画賞>
『告白』や台湾映画の『モンガに散る』は、残念!
★受賞予想:??

<撮影賞>
毎度ノミニー止まりのロジャー・ディーキンス(『トゥルー・グリット』)に獲らせたいが、
規模と風格で『インセプション』のウォリー・フィスターか。
『インセプション』は、この撮影賞のほか、
音響賞や視覚効果賞などの技術系の賞にとどまる可能性大。
かつての『マトリックス』のように。
★受賞予想:ウォリー・フィスター『インセプション』


授賞式が待ちきれない!