ポケットティッシュ一個の信頼 | 小森やよいのシンデレラストレッチ

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なぜか昨日亡き母のことを想い出した。

母は43歳の時に父と離婚して家を出ました。

まだ19歳だった私は母には着いていかず、出て行った母を一年くらい恨んでいました。

 

一年後くらい母と深く話をしたことがあります。

その時のことを想い出したのです。

 

母は離婚した時、持参金はアパート借りて身の周りのモノをそろえればそれで精一杯のところ

だったようです。

 

当時、化粧品の代理店をしていた母。

離婚前にその仕事で自分なりに離婚できるくらいのヘソクリを貯めていたのです。

 

しかし、その持ち金も新しい生活の準備でほとんど消え、

もう、何とか自分の足で、営業で食べて生きていくしかないというところまできていました。

 

代理店として新規顧客さんとか既存のお客さまに喜んでもらうために、

 

訪問してはお顔を観て、世間話や悩み事を聴いてあげる。

一見、化粧品の営業には程遠いことでも親身に人と接していたようです。

それも自然に。無理なく。

 

母と一緒に代理店さんをしていたお仲間はご主人と暮らしているので

生活には困らず、顧客さまにもお花や洋菓子など素敵なお土産をもって訪問していたそう。

 

母はそこまで投資できるお金が無く・・・

 

しかし、ご縁をいただいたお客様のところに行くときは必ずポケットティッシュを持っていき

これ、必要な時に使ってね~とカバーも毛糸で作り差し上げていたそうです。

 

まあ今から35年前のことですので、ポケットティシュはとても珍しく

誰もがあると便利で貰うとありがたいものだったのかもしれません。

 

 

そして母が私にこう言いました

 

「お金をかけなくてもできることはいくらでもあるよ。

お母さんはポケットテッシュを必ず渡してくるよ。

そしていろいろだたただお客さんの話を聴いてあげるだけで喜んでくれて

時々泣いたりして、一緒にそのテッシュで涙を拭くよ。」

 

まさにここに答えがあるのだと思いました。

 

なんだかわかりませんが、今頃、あの時の話が浮かんできました。

 

モノではない。

寄り添う心があればその人のファンになるんだと。

 

35年前のことですが、

あれから35年。

物は以上に溢れ、モノに依存した私もいますし、モノや肩書や地位や持っているものや。

外見や、きれいや、きれいな言葉や・・・・

ビジネスしていくのならそういうものがあるほうが強いんだと。

勘違いしていた時期もあります。

 

今朝も大好きなお友達とLINEしてそんなお話してまた気づいて。

 

私のポケットテッシュはなんだろう。

 

今まで誰もかれもに良く想われたい自分がたくさんいて。

それがビジネスの必須だとも思っていました。

 

そうじゃない。

 

たった一人でも、私のポケットテッシュで一緒に涙を流し、笑い、分かち合い。

 

母が生きる姿で教えたくれたポケットテッシュを今一度想いだして私らしく進もうと思いました。

 

今日はなぜかいろいろ感じる日だな。(笑)