先週の3月1日に、県内の美術館でブルターニュの展示が始まりましたので行ってきました。もちろん、情報収集のためです。
「ブルターニュの光と風」という展示なのですが、潜在意識の世界を扱う身としてはむしろ「魅惑のブルターニュ展」なんですよねぇ…。
ブルターニュの魅力に惹かれたことで15世紀末に脳内麻薬の発生と歴史を壊した大事件が起きてしまったという複雑な事情を知りながらの鑑賞です。
ヴェルサイユ宮殿展だったら多分行かなかっただろう。。。
モネやゴーギャンといった有名画家たちをも魅了する魅惑の地、それがブルターニュです。
訪れた美術館がリニューアルオープンということだったのですが、それとブルターニュ展を被せてくるという…。
たかが絵画、されど絵画…絶対何かあるだろう…そう思わずにはいられませんでした。
展示品は、撮影禁止の絵画説明文込で撮影禁止のものまでありました。著作権の絡みでそうなるのだそうです。
ブルターニュの歴史という年表と解説の垂れ幕が掲示されていました。
思わず、確認せずにはいられませんでした。残念ながらこちらは撮影禁止でしたが、すごく詳しく書かれていました。しっかり調べています。
ブルターニュがかつて王国でもあったことなどまでもれなく記載されていました。
また独立を維持していた年数の計算もピッタリ合っていました。
調べ上げるのに相当の参考文献を読んでいるはず…。
この展示には全く関係ないですが、やはりブルターニュにとってアンヌ・ド・ブルターニュは主役級に重要人物なのでシャルル8世との結婚(略奪婚)とルイ12世との再婚の件はもちろん記載されていました。一番スペースを取っていたのがアンヌ・ド・ブルターニュでした。
平日でしたが、初日ということもあり、年配のお客さんがやはり多かったです。シルバー割があるんだとか。
絵画の鑑賞は、基本的に絵を眺めて次の作品へというのが今までの自分なりの鑑賞だったのですが…。予想以上のすごさに驚きました。
不思議な絵ばかりなのです。
別に展示に何か装置が置いてあって仕掛けがあるというわけでもなく、一見普通の展示と何ら変わりはありません(笑)
ただ絵の一つ一つにものすごく吸い込まれるというか、臨場感が半端ないのです。
本当に絵の中に入ってしまったかのような感覚がして例えば、こちらの作品は、今まさにベル=イル島ににいるのだと思ってしまうくらいで。
自然の厳しさがしっかり描かれています。
こちらの作品『コンカルノーの鰯加工場で働く娘たち』は、まさに現地でブルターニュの民族衣装を着た女性たちや生きのいい新鮮な鰯がピチピチ跳ねる様子を眺めているんだと。
こちらの作品は、まさに自分も荒れ狂う海に投げ出されているかのように思えるというか…。
画家の画力だったり、タッチによってそういうふうに感じるだけでは?と思うかもしれませんが、そうでもなかったです…。
例えばこちらのピエール・ド・ブレが描いた『ブルターニュの女性』なのですが、このような一見平面的に見える絵も、実際生で鑑賞すると、立体的というか命を吹き込まれたかのように生き生きとしているのです。
展示作品数、画家の人数と併せても結構な数だったので、モデルとなったブルターニュの風景や人物などが元々持っている魅力があるということなのかなと思います。
やはりただものではないということです。
恐るべし!ブルターニュ!
おそらく他のお客さんもそのように感じたのかもしれません。皆さん、絵を鑑賞する視線が凝視モードになっていて、とにかく長いっ!それくらいじっと観ていましたね。皆こうやって魅了されていくのか…と。
売店で、年配の女性客二人が
「流石フランスだねぇ。迫力が本当にすごくて感動したよ。」
なんて言っていましたが、
『違うよーフランスじゃないんだよ。ブルターニュなんだよ。』
そんなふうに心の中でツッコみを入れる私でありました。
ブルターニュの展示にフランスの国旗が入っているとすごく違和感を感じるのですよね…。
資料として展示の図録を購入させていただきました。
表紙はフェルディナン・ロワイヤン・ヂュ・ピュイゴドーの「藁葺き屋根の家のある風景」です。
展示ではタペストリーと絵画両方がありましたが、眺めていると「ああ、今夕方か~。」と思ってしまうほどでした。
そして時計を見て「違うよ、今観ているこの時間はまだ15時だよ」と我に返る。
併設されたカフェではこんなコラボメニューもありました。
気合入っているなぁ。
糖質が多いので食べてないですが、ガレット ブルトンヌはゲランドの塩が使われているそうです。ゲランドの塩は歴史が古く、素材そのものはすごいんですけど、今はいろんな業界で上手いように利用されていますね。
意外にもラーメンやうどんにも使って箔をつけているお店もあります。
ただの絵画鑑賞どころではなくなってしまいましたが、
ブルターニュ、本当はものすごいポテンシャルを秘めていたわけなのです。
ここはフランスに併合されてはいけないところだ!
改めてそう思わずにはいられませんでした。
とても勉強になりました。
大きな収穫です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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