先月、このような記事を書きましたが、今日は少し視点をずらして書きたいと思います。
よく、企業理念でお客様のニーズに応えるのが弊社のモットーですとか聞きますけど、そのお客様のニーズとやらが本当に応えるべきなのか応えなくてもよいのかを明確にした方が良いと思います。
日本という国は「お客様は神様」が当たり前のようになっていますけど、この色眼鏡を真っ先に外すべきなのです。
確かに機械化が進んで作業効率が大幅にアップするのなら活用すべきだと思います。従業員の無駄な残業や人の手による人為的なミスが減るのであればストレス軽減にもなりますし、安定したサービスが提供できるでしょう。
迅速さとか正確さは大事な要素だとも言えます。それから信頼とか安心感とか。こういった面は当たり前と判断されがちで地味ですがとても大切です。
ただこれを実現させるためには、従業員の精神的な余裕というのも必要だと思います。
一方、応えなくてもよいニーズというのがあります。
それは、お客様の承認欲求です。
承認欲求は大変依存性が強く、薬物中毒並みです。
結局承認欲求を満たしても、永久に満足することはなく、もっともっとと求め続けてしまいます。これを利用して、占いやヒーリング、ホスト、恋愛カウンセラーといった依存症ビジネス業界は客をカモにしてお金儲けしているという怪しからん実態なのですが、もう一つヤバいことがあります。
依存症ビジネスがなくならないとブラック企業もなくなりません。
何故かと言いますと、ブラック企業は目先の利益追求が最優先になってしまうからです。つまり、利益が得られればどんなお客様の要望にも応えようとするのです。
例えば、占い師やヒーラーは客と一対一での交渉になるため、客が支払った代金がそのまま占い師やヒーラーたちの収入となりますが、会社はこうはいきません。
会社というのは様々な作業工程に分かれていますし、社長や上層部が全ての業務を請け負っているわけではありません。承認欲求を満たして満足させる商売は、客が勝手に中毒になるのでリピーターにはなってくれますが、すでにあるサービスでは満足してくれず、調子に乗ってどんどん要求が高くなります。
例えば、無茶な納期を指定しにてきたり、予定が変わって急に納期を延期してきたりと自己中心的な行動が目立つようになってきます。しかし、社長や上層部はそんなことをされても痛くもかゆくもないし、売り上げが伸びるのだからそれくらい許してやれとするのです。断ったら損失だと思い、ただ目先の利益のみに執着し、彼らが直接業務を請け負っているわけではないので、従業員たちのことなど顧みるなどしないのです。
大変になるのは彼らの下で働く従業員たちです。お客さんの無茶な要求のせいで振り回され、業務が煩雑となり残業が増えていきます。
そして客は更にリピーターにはなりますが、更に要求が高くなっていきます。
肝心の売り上げは伸びるとは思います。しかしその利益はほとんど中抜きされて社長や上層部にもっていかれ、従業員にはあまり還元されません。すると、従業員たちはストレスがたまり、精神的余裕がなくなります。そのような状況下での仕事となると戦闘モードになりやすくなり、人間関係は最悪となります。
そんな環境の中で人が辞めてしまったらもっと最悪ですよね。
私の元職場がそうでした。まともな人ほど、職場のヤバさに気づき辞めていきます。すると残ったのはろくでもないレベルの低い奴らなので当然、更に過酷な環境になっていくんです。こうしてブラック企業となっていくのです。
労働基準監督署の存在もあまり意味を為しません。
まぁ、労働基準監督署の管轄がクソ厚生労働省なのでお察し……。
ブラック企業ほど、こういう機関の監視をすり抜けるのが上手いです。ですから、ブラック企業名公表なんてやっても、あくまで一時的で根本的な解決にはならないのです。
大元の原因となるのが何かを考えればいいと思います。
何が一番足を引っ張っているのかというとやはり承認欲求なのです。
私は、お客様のニーズに応えることは確かに大事なこともあるけれど、お客様の承認欲求を満たすまではしなくていいと考えています。
ですから、依存症ビジネスは存在してはいけないし、依存症ビジネスが溢れかえっているこの社会に疑問を投げかけないとダメだと思います。
存在しなくてもいいような業界はたくさんありますね。例えばス〇バとかね…あの緑の人魚?のマークのどこがいいんだろう?私は気持ち悪いです。紙袋なんてホラーにしか見えないです。他にも美容業界とかもそうなんですけど、本当に依存症ビジネスだらけですね…
日本がどこの会社に就職しても高確率でブラック企業になってしまうのは、承認欲求の塊の人が多いからこそ、巡り巡ってこじらせていると言えるのです。
承認欲求は百害あって一利ありません。捨てるに限ります。
日本人が皆承認欲求がなくなってしまえば、本当に暮らしやすい国になると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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