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 来年の退官を前にいろいろと準備をしているネジャーティの研究グループの教授。

 出身地のクリーブランド(オハイオ州の北部でエリー湖沿いの町)には家があって、農地や牧場もあり、時々無農薬の野菜をくれたり、飼ってる牛を処分してひき肉にして、研究グループなどにお知らせをして売ってたり、ちょくちょくクリーブランドには行ってるらしいんだけど、退官を機にシンシナティの家を引き払って、クリーブランドに戻るらしい。

 それで教授がネジャーティに60年前に作られた椅子が要らないか聞いてきたらしく、要らなかったら誰かにあげる、ということでもらうことにした。うまく使えばあと60年はもつ、というので、我が家もちょっとしたアンティークを持つことになった。実際に見てみると、思ってたほど古く見えず、どちらかというと椅子に丸みがあって、温かさが伝わってきた。

 クリーブランドは1820年には606人の人口だったのが、今では40万人強を抱える町で、オハイオはもともとドイツ系が多いんだけど、ドイツ系、アイルランド系の他に、東欧からの移民も来ているらしい。教授の両親もスロバキアからの移民で、ニューヨークのエリス島の移民管理局では、局側がすでにスロバキアのコミュニティができているクリーブランドへ行くように手配したらしい。

 今でもクリーブランドにはスロバキアのコミュニティがあって、イベントがあったり、スロバキアの言語を教える学校があったり、アメリカの地でスロバキアの文化を守ろうとしているらしい。

 今の60代ぐらいだと、両親の時代にヨーロッパから移住してきた、という人たちも多いんだけど、私たちの世代になるとアメリカで生まれ育ち、移民してきた祖父母の代のことというのはかなり遠い昔となる。コミュニティーを離れると、そういった文化継承からどんどん離れていくのだろうか。

 移民問題を研究対象としてきた私にとっては、身を乗り出したくなるような面白い題材なんだけどなー。