1978年 6月3日~6月24日(全4回)
女優・鳳千代子(草笛光子)との結婚を控えた実業家・飛鳥忠熙(木村功)のもとに「鳳千代子から手を引かなければ命はない」という脅迫状が届いた。千代子はこれまで華族出身の元映画俳優・笛小路泰久(久保明)、劇団経営者の阿久津謙三、画家の槙恭吾(小笠原弘)、作曲家の津村真二(佐原健二)と四度離婚しているが、阿久津と笛小路の二人が不可解な死を遂げていた。
やがて飛鳥は偶然にも津村が毒殺される現場を目撃するが、驚くことに翌日発見されたのは津村ではなく槙の死体だった。
「仮面舞踏会」、題名だけは知っていたのですが内容は全く知らず、初めて観たのは中古DVDを手に入れた最近でした。原作に忠実に作られているかどうかはわかりませんが、人物関係は相変わらず複雑で誰が誰やら1回観ただけでは把握できませんでした。しかし、予備知識がなかったから当然犯人を知らないわけで、金田一が犯人を暴くために仕組んだ最後のゴルフシーン、意外な犯人にゾっとしました。
市川崑監督、石坂金田一シリーズ全5作、全てに出演している草笛光子が主演。『七人の侍』 で若侍を演じ、後に美輪明宏演じる「黒蜥蜴」と対決する明智小五郎を演じたこともある木村功が相手役。この木村功の独特の演技が素晴らしく、本作の雰囲気と合っていて私は大変気に入りました(木村功は本作の3年後、58歳の若さで他界)。