珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
サイコ   1960年


 マリオン(ジャネット・リー)はアリゾナ州の小さな町の事務員。恋人は離婚したために大金が要る。そして会社の金4万ドルを持ち逃げする。だが、とあるモーテルの浴室で彼女は殺されてしまう。さらにマリオンと大金の行方を追う探偵(マーティン・バルサム)も行方不明となった・・・。


 公開まで一切の内容や写真を公表しないという、極端な秘密主義で製作された異常心理殺人の名作スリラー。サスペンスの神様ヒッチコックが、説明不可能な心理の暗黒面にカメラを持ち込んだ。ぐいぐいと観客を引きずり込む見事な演出に、驚愕のラストまで一気に観てしまうだろう。


 ヒッチコックの集大成にして最高傑作は『北北西に進路を取れ』 だと書きました。この1959年度作品までのヒッチコックは、サスペンス映画でありながらもその全てが名作・傑作といわれる作品を、ほぼ毎年作り上げてきました。これは奇跡と言うか神がかり的と言うほかない素晴らしい偉業です。その神がかり的なヒッチコックが、またしても観衆を「あっ!」と言わせた作品、それが本作『サイコ』です。

 まだ観てない人もいるかと思いますので、内容的な事は言いません。ただ本作は、子供の頃にTV放映されたのを観てしまい『八つ墓村』 とともに、子供時代の2大トラウマ映画になったことだけは言っておきましょう。


 歴史的傑作『サイコ』、サスペンスの神様ヒッチコックの神業を堪能して下さい!


珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・

珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
ジャネット・リー


珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
ジョン・ギャビン、ヴェラ・マイルズ


珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
アンソニー・パーキンス