監督・野村芳太郎、脚本・橋本忍
ストーリー
尋ね人の呼びかけに応え、辰弥(萩原健一)は法律事務所を訪れた。そこには亡母(中野良子)の父・丑松(加藤嘉)が辰弥を生まれ故郷へ迎えに来ていた。しかし、丑松がその場で悶死、辰弥は美也子(小川真由美)の案内で葬式に「八つ墓村」へ向かった。そこで辰弥を待っていたのは、村の富豪・多治見家の跡取りの座だった。そして、奇怪な連続殺人事件が起こっていく・・・。
解説
映像化された横溝文学作品中、一番の大作にして最大のヒット作。原作に描かれた落ち武者の怨念をクローズ・アップ、娯楽性と重量感あふれるジャパネスク・ゴシックホラーの傑作となった(「18人の金田一耕助」 より)。
夏になれば観たくなる映画があります。洋画では「ジョーズ」 、そして邦画では何故かこの「八つ墓村」です。
この作品は、「18人の金田一耕助」 の時に書きましたが、私が「金田一耕助」に初めて出会った作品であり、しかも、7歳の時に映画館で観て以来、大人になるまでずっとトラウマになっていた映画でした(今観てもちょっと怖いですが!)。しかし、大人になってじっくり観た時、怖いばかりの映画だと思っていたのが、全国ロケを敢行した素晴らしい映像美、さすが野村芳太郎監督、と唸らせる重厚な作風ですごくよく出来た作品だと思いました。
一つ残念だと感じたのは、金田一耕助の出番が少ない事です。この怖ろしい雰囲気の映画の中で渥美金田一がもっと登場してくれたら、いい感じで怖さも中和されて私のトラウマもそれほどなかったかなと思いました。
金田一耕助作品としては、市川崑監督・石坂金田一に次いで、本作も絶対に見逃せない傑作だと思っています。
記事を書く資料として、実家に帰って石坂金田一シリーズや本作のパンフレットを持ち帰ってきましたので、パンフレットの写真を載せて紹介したいと思います。
(春代)山本陽子
渥美清、(磯川警部)花沢徳衛、(新井巡査)下條アトム
トラウマの原因の一つ。この双子の婆さんが怖かった。
(多治見要蔵)山崎 努
そしてトラウマの一番の原因、「32人殺し」。
あとは、ラストも怖かったし、落ち武者が惨殺されるシーン、濃茶の尼もかなり怖かったです。
4種類あるポスター