海外の主流メディアは、福島原発で、
決死の覚悟で高濃度の放射能を浴びながらの作業を志願した男たちのことを、
Fukushima 50と名付けました。
そして、彼らの魂をカミカゼ(KAMIKAZE)と呼んでいます。
この英雄たちのことを、「サムライ魂の男たち」と呼んで、
「彼らがこのような尊い行動に向かって行くことができるのは、日本がカミカゼ(KAMIKAZE)
を生み出した国だからだ」と賛美しています。
日本人は、ゼロ戦特攻隊の形容詞であるKAMIKAZEはタブーだと考えているかもしれません。
しかし、海外メディアの人たちは、真の意味で「命をかけて人々を救う魂」のことを
“KAMIKAZE”と呼んでいるのです。
福島第一原子力発電所で、今まさのこのとき、決死の覚悟で電源の復旧作業に当たっている
東電の英雄たち、関係の業者さんたち。
彼らのことを、世界は「真の英雄」と賛美しています。
BBC NEWS:
Japan hails the heroic 'Fukushima 50
日本は、フクシマ50を英雄として迎える
guardian
Fukushima 50 battle radiation risks as Japan nuclear crisis deepens
深刻さを増す日本の核クライシスの中で、放射能の危険と戦うフクシマ50
abc news
Japan's Fukushima 50: Heroes Who Volunteered to Stay Behind at Japan's Crippled Nuclear Plants
日本のフクシマ50:完全に機能不全になった原発に残ることを進んで志願したヒーローたち
ハイパー・レスキュー隊は、0時30分から0時50分までの20分間、原子炉への放水を行ないました。
これは、無事に生還して後、不幸にも放射能による重大な健康障害が発現したとき、
その人自身の「余命」を考慮して、そうなったということです。
「俺たちは、そこそこ人生をやってきた。この先いくばくか」…。
若い人は、これからの将来があるから、とフクシマ50の英雄たちは決意して志願したのです。
RT(Russian Today)も、
Anonymous heroes try to save Japan from nuclear disaster
名も知れない英雄が、原子力災害から日本を救おうとしています。と紹介しています。
危険な状態が続く福島第一原子力発電所で、緊急作業にあたる人たちを励ます声が相次いでいる。
欧米メディアは特集を組み、作業員の人数が50人と伝えられたことから、
「フクシマ・フィフティーズ」と命名するところもある。
国内でも、ツイッターなどで作業員の身を案じる投稿やコメントが見られる。
「放射線と炎に勇気を持って立ち向かうわずかな数の技術者が、福島第一原発に残っている。
おそらく彼らは、核の惨劇が広がるのを防ぐ最後のとりでだ」
米ニューヨークタイムズ紙電子版(NYT)2011年3月15日付の記事では、
福島第一の作業員を特集している。
記事は、「無名の作業員50人が、燃料棒の一部が融解して放射線物質を放出している
危険極まりない原子炉に海水を注入して、数百万人の日本人が被爆する危機を防ごうとしている」
と続く。東北関東大震災の影響で停電となり、真っ暗な原発施設内を
、懐中電灯ひとつを頼りに動く作業員。頻発する爆発音を耳にしながら、
放射線から身を守るために白い防護服をまとい、重たい酸素ボンベを背負って
作業に携わっていると臨場感をもって伝えている。
一方でNYTは、原子炉の監視に通常時は1基当たり10~12人が配置されているが、
今回の危機的な状況にもかかわらずほぼ同数の人数しか残されていない点を指摘。
また東京電力は、50人の氏名など個人情報を非公開としており、
また作業員が疲労、発病した際にどうやって原発から救出するか言及していないと伝えた。
米3大ネットワークのひとつ「ABC」はニュース番組の中で、
「勇敢な作業員たち」と題したリポートを制作。作業に従事する人の家族が、
自身の心境をつづったというメールを紹介した。
それによると、父親が食料も水も尽きかけた状態で作業を続けているが、
父親は「運命だと受け入れている。死刑宣告のようなものだ」と話したそうだ。
ABCのウェブ版ニュース3月16日の記事の見出しは、
「フクシマ・フィフティーズ 危機迫る原発にとどまる50人のヒーロー」だ。
Fukushima 50の呼び名は、
米公共放送PBSのニュース記事にも使われている。
ツイッターでは、同じ話題を共有できる機能「ハッシュタグ」に「Fukushima50」が加えられ、
「多くの人を救おうと命をかけている作業員に神のご加護がありますように」など、
国内外から応援のメッセージが続々と書き込まれている。
SNSの「フェイスブック」には、「福島原発の50人の英雄を称えよう」と題したページが開設され、
すでに2000人近い「ファン」が集まった。
福島原発の情勢は、海外でも大変注目されているだけに、コメントを見ると主に英語で、
「ヒーローたちの名を知りたい」「世界中が感謝している」「本当に尊敬します」との内容が並ぶ。
国内でも、ネットを中心に作業員に関する話題が盛んだ。
ツイッターに投稿したある女性は、原発業務に従事していた父親が定年まで半年という時に
福島第一の事故が発生、「志願」して現地の作業の応援に赴くことを決めたという。
「家では頼りなく見える父が、この上なく誇りに感じた」という女性のつぶやきは、
米ABCニュースでも紹介された。
ツイッターには作業員たちについて、
「ノーベル平和賞?彼らはそれに値する」との書き込みもある。
原発の作業員と称する人物のブログも関心を集めている。
自身は福島第二原発に勤務しているが、父親が福島第一で作業をしているという。
事故が起きた後の3月16日にもブログを更新し、
応援のコメントに「涙が出ます」と喜ぶ一方、
父親だけでなく家族とも地震後に連絡がとれていないと嘆く。
「もし家族が亡くなっていたとしても、覚悟はできています。
途中、何度も助けにいきたかったけど、私情は挟むことはできません」
「今私達にできることは、一刻も早く原発を安定させることです」と、
強い調子で胸の内を明かしている。
この社員から現場の惨状を聞かされた家族は驚いた。地震が起きるまで、
「世界最高の技術だから安全だ」という社員の言葉を家族は信じてきた。
事故の際の被曝対策もできていると思っていた。
家族の一人はいう。
「政府や東電は、現場で体を張る連中を見殺しにするのですか。
今まで信頼してきただけに、腹立たしいのです」
第一原発そばの社宅に住んでいた東電社員の妻は、作業に携わる夫の身を案ずる。
11日午後、激しい揺れに襲われた。タンスが倒れ、めちゃくちゃになった自室から、
原発で働く夫に何度も電話をかけた。
つながったのは深夜。「無事だ」。生きていることだけは分かった。
その後、連絡は途絶えた。
4日後、避難した妻に短い携帯メールが届いた。
「飲み水が足りない。体調も悪くなってきた」
こんな状況の中で、日本全体に影響する重大な仕事ができるのだろうか。
夫の家族の一人は心配する。
「東電社員は一番責任ある立場だから、何も言えないのかもしれない。
けれど家族としては、すぐにでも何とかしてほしい」
彼はまだ原発にいる。自衛隊の放水作業は始まったけれど、
家族は胸がつまるようでテレビの画面を直視できない。
四つの原子炉が重大なトラブルに見舞われ、制御不能に陥った福島第一原子力発電所。
最悪の事態だけは避けねば――。自衛隊などの放水活動が始まる中、
原発内でも多くの人が過酷な状況下で闘い続けてきた。
「もっと早く国ぐるみで取り組めなかったのか」「生きて帰って」。
家族にもつらい時間が過ぎていく。
福島第一原発が制御困難に陥った15日、東電は現場での作業に直接かかわらない社員らを
施設外に退避させた。
「もう会えないと思った。でも自分だけが立ち去るわけにはいかないと思った」。
地震発生直後から作業にあたっていた東京電力社員は、家族に繰り返し言ったという。
家族の説明によると、この社員は地震発生時に原発の中にいた。
激しい揺れに襲われた直後、高い津波に襲われ、施設内の燃料や機材が失われたという。
「自然は怖い。地震と津波が重なるなんて」と振り返ったという。
ポンプ設備や最後の頼みの綱である緊急炉心冷却システム(ECCS)を起動しなければと、
社員の自家用車のバッテリーや屋台の小型発電機までかき集めた。
それでもシステムは回復しなかった。
「外からの電力が断たれたのが一番悔しい」とも言った。
現場では数百人の社員や作業員が交代で作業にあたった。
だが、余震が襲うたび、せっかく修理したところが再び壊れていったという。
余震で眠れず、備蓄のクッキーやレトルトの五目ごはんはのどを通らない。
精神的に追いつめられた。
放射線をどれだけ浴びたのか。このまま爆発するのか。
多くの人たちに放射線を浴びせる事態を招くのか。
東電の記者会見では、歯切れの悪い問答が繰り返されていた。
それを知った社員は「中のことを、外の人は知らないんだ」と思った。
「会社には、もうあきらめられているのか」とも。
だが同時に「避難している住民が戻ってこられるようになるまで、ここを出てはいけない」
と思っていたという。
東京電力福島第1原発の高濃度放射能漏れ・爆発事故で、東電側が14日夜、
同原発の職員全員を退去させる方針を政府に打診していたことが分かった。
現地での作業継続は困難と判断したとみられ、
自衛隊と米軍にその後の対応を委ねる構えだったという。
菅直人首相は打診を拒否し、東電側も一部職員を残すことになったが、
東電はその時点で高濃度の放射線被ばくが避けられない原子力災害に発展する可能性を
認識していたことになる。
複数の政府関係者によると、東電側が14日夜、「全員退去したい」との意向を
枝野幸男官房長官と海江田万里経済産業相にそれぞれ電話で申し入れた。
両氏は認めず、首相に報告した。
首相は15日午前4時過ぎ、清水正孝・東電社長を官邸に呼び、
「撤退はあり得ない。合同で対策本部をつくる」と通告。
その後、東京・内幸町の東電本店を訪れ、
「東電がつぶれるということではなく、日本がどうなるかという問題だ」と迫ったという。
政府当局者は14日夜の東電側の打診について「全員を撤退させたいということだった」と明言した。
一方、東電側も首相への不満がくすぶる。東電によると、
同原発では協力会社と合わせ計4000~5000人が働いているが、
現在、現地に残っているのは約300人。発電所の制御や復旧などの作業にあたっている。
東電関係者によると、15日早朝に首相が東電本店を訪れた際、
事故対応に追われる社員が会議室に集まったが、
首相は「こんなに大勢が同じ場所にいて危機管理ができるのか」と非難した。
東電関係者は「『撤退は許さない』というのは『被ばくして死ぬまでやれ』と言っているようなもの」
と漏らした。
東電幹部の話 (必要最低限の作業員を残し、あとは退去する)
部分的な撤退を検討したのは事実だが、全員撤退を検討した事実は絶対にない。