ビールはまぎれもなくアルコール飲料のはず……ですよね。
大半の国では疑問の余地もなくアルコール扱いとなりますが、
ウォッカの国ロシアではちょっと事情が違ったようです。
今までソフトドリンクや食事の範疇にカテゴリされていたらしく、
このたび初めて法的にアルコール飲料として分類されることになりました。
ビールがアルコールと分類されたことにより、夜間の販売を規制したり、
学校での販売を禁じたり、サイズの規制などが可能になる見込みです。
ビールの価格が安くなったことや法の規制が甘くなったことにより、
過去15年間で消費が3倍にも伸びており、健康面の懸念が生じたことからこうした
運びとなったようです。
ロシアのビール消費量は中国、アメリカに続き、世界で3~4番目の多さで、
WHO(世界保健機構)が推奨する一人当たりの量の倍にあたると言います。
(一人当たりの消費量1位はチェコ)
1991年から2009年の間に人口が640万人も減り、また50万人はアルコールが死因と
なっているそうです。
ロシアではウォッカをはじめとするスピリット系の強いアルコールが人気ということもあり、
それと比べてビールはソフトドリンクと大差ないという考えの人が多いとのこと。
会社員が朝の通勤にビールを飲んでいたり、10代の若者が公園でランチといっしょに
ビールを飲む姿は珍しくない光景で、今後少しずつ規制強化へと向かうようです。
アルコールに強いロシア人ではありますが、さすがにビールが今までアルコール扱い
されていなかったというのは驚かされます。