■もっと一緒にいたかったね


もっと一緒にいたかったね。

あれから、5年がたとうとしているね。

あれからね、結婚したの。

さみしくてね。どうしようもなかったの。

家族がほしくなったの。

だからね。結婚したんだ。


結婚式にもよびたかったな。

結婚後の話もしたかったな。

SATCの話もしたかったな。

映画も一緒にみにいきたかったな。

旅行もまだまだ一緒にいきたかったな。

一緒にまた料理教室も続きいきたかったよ。

どうして気付かなかったんだろう。

もっとよく見れば、もっと口うるさくしておけばよかった。


どうしてあんなに痩せてしまっていたのに、なにも言えなかったんだろう。

病気だって、言えなかったんだろう。

あなたが看護婦だったから私よりも体の変調には詳しいと思っていたから。

ガンバリ屋さんだから、我慢してたんだよね。


後からきいたよ。

トイレに行ったら血だらけになっていたって。

最後に一緒に飲みに行った日は、大丈夫だったのかな?

そんなわけないよね。

つらかったよね。

あんなに痩せてしまって。

時間が戻るなら、10年前に戻って、病気を治してやりたいよ。

まだまだ必要なのよね。

あなたに会いたくて。


春が近づくとつらくなるわ。

大好きなあなたを失ったあの日が近づくのね。

あなたは28歳のまま。


でもあなたほど、賢くてかわいくて、男の子にモテテ、ガンバリ屋さんで、上品で、聡明な女性にはまだあったことがないよ。

あんなに若かったのにね。

すごいよね。

やっぱり神様に愛されすぎたのでしょうかね?

 

あー。あまり悲しんではいけないのよね。

でも悲しいの。すごく。

会いたいから。

また、夢にでてきてね。


そして笑って。ちょっと感じのいいカフェで、たばこ片手にコーヒーのもうよ。