その昔少年時代、北国で朝だったと思いますが、「心のともしび」という非常に短いTV番組が放映されていました。
色々な挿話が繰り広げられましたが、その中で印象深いお話が有りました。
時々登場して来る若いタクシー運転手さんのお話しです(☆。☆)
ある時客として青ざめた表情の元気の無い若い女性が彼のタクシーを呼び寄せ乗り込みました。そして行く先を告げられた時、彼の長年のカンが咄嗟に閃きました。
「運転手さん、行く先が違うようですが?」
「いえ、きょうは私に任せて頂けますか?」
運転手さんが案内したのは歴史の有る江戸時代からの城の石垣の下でした。
「お客様、御覧になってみてください。この石垣の数多くの大きな石の中に目立たないけど時折小さな石が混じっているでしょう。これらの小さな石達は目立たないけど、この大きな城もこの石が無ければ崩壊してしまいます。貴女様は自ら命を絶とうとお考えになり、その苦しみ、お辛さは分かりますが、この小さな石達と同様に、自分の存在が小さな儚いものと思われておられても、世の中を支え、明るく変えていくために立派な存在なのだと今一度信じてください」
彼の静かな話しを聴いていくうちに乗客だった若い女性は見る見る元気を取り戻しました。
とても辛い事が有ったのでしょうがすっかり回復した模様でした。
かなり過去の想い出、経験でも良いお話というのは私にとっては生涯忘れられぬ宝となって永遠に残ります!
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