「パパ、僕、今解ったんだよ! 三角形の三角の合計は必ず180°になるんだね!」

「良く解ったね! 坊や良くやったよ!」

父親は幼い息子のパスカルの発見を涙を流して喜びました。今しがた土の道の上で一生懸命に計算に明け暮れていた我が子のピュアな才能と努力に泣かずにはいられなかったのです。

父は息子の才能を良く知っていました。でもその才能がすくすく伸びるように懸命に、そして例え自身の子であっても押し付けがましい教育はせずに優しく見守って育てました。

それだけに愛息が自らの力で真理を捜し当てた喜びはひとしおのものだったのです。

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17世紀のフランスの名数学者パスカルは現在様々な単位にその名が使用されている事でも分かりますように(例・気圧を意味するヘクトパスカル)、素晴らしい才能の持ち主でしたが、晩年は計算機の発明など世の為に尽くしたものの、余りの熱心さに不眠にも悩まされ、かなり身体も衰弱したもようです。

でもその存在の大きさと世の中への貢献は永遠に朽ちる事は無く輝いています。

そしてその素晴らしい才能がすくすく伸びていくように優しく見守っていた親の愛こそがまさしく燦然と現在でも輝く宝といえるのではないでしょうか!

キラキラ

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(参考文献)

数学者・矢野健太郎先生(1912-1993)

数学のおはなし?(小中学生向け)


*尚、矢野先生は数学の世界では権威者でありながら、そのヒューマニズム、つまり人間的な暖かさと本質を究める優しさは本当に驚きの連続でした。

今の若い方達が先生の著書を読まれてもとても為になると思います。

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