別倉庫で津波の難を逃れた作品の一つ。

 

この口縁模様は私が輸出用に手書きで原画を用意して以来の定番となっています。

 

銘は商標登録以前の作品なので小雅ではなく「書錦堂製」となっています。

これは面白い話があって、

書き間違いなのです。

本当は晝錦堂製と書くべきところを誤って書と書きました。

指摘したのですが今度は畫錦堂になったり、当時は簡体字しか知らない人が多くて

今の景徳鎮の倣古業界からは想像がつかない状況でした。

書と晝と畫と二転三転するわけです。

中国のコレクターにはどう伝わっているかわかりませんがそういう時代背景の作品。

採用釉薬がまだ安定しない頃のもので、傷がつきやすいガラス質がやや強いものです。

茶托は北京文物商店の旧在庫で清朝のものを国宝修理用の浄法寺漆で修繕してもらったものの一つです。