絵付けの色が、現代工業製品のような無機質になることを避けて、温かみや深みが出るように頑張っています。

試験場の室内は昔の色のサンプルで出来上がっています。

その色の中にデパートから買ってきたものを置くとたちまちはじかれて浮ついてしまいます。

私達はそもそも、粗製乱造されたモダンな空間と言うものに懐疑的です。

生きている間は、棺桶や墓石のようなシンプルで無機質な世界ではなく、生命感の躍動する美しく輝く世界に埋もれたいのです。本来のシンプルなものは生を宿しています。無が美しい前提には隠れた有のベクトルとの均衡が保たれているのです。

色、自然界から出た古来からの色に込められた人々の願いや祈り。身近に置いて味わいたいものです。

画像の黄色は、古来馬とともに有名なフェルガナの絹を染めた黄色です。古い絨毯の黄色と共通の色です。英国ドラマなどお屋敷の中でよくみられる黄色はこれ。

この上に置いて調和する作品を目指します。

次はインドの黄色をご紹介します。