私事ながら、昨日マリアカラスのスタジオ録音エディションを購入。

〈数量限定特価〉66%オフ!『マリア・カラス/スタジオ録音リマスター・エディション全集』(69CD+CD-ROM) - TOWER RECORDS ONLINE  

 

私は長年カラスって特筆する印象が無くて、ほかに素晴らしい歌手が多いのになぜカラスを多くの方があれほどまで絶賛するのか分からなかったんですね。

 

ステレオのシュワルツコップとか針音のすごいSPレコードのヴァランとかとても輝いていて気品を感じて好きなのですが、カラスは個性的な声で評判ほどもパッとしないと。ところがこれが大きな間違いで、最近私の持っていたカラスのCDの録音がすべて悪かったことが発覚。

 

と言うのは、私にカラスを推薦して出始めのCDのセット物をくれた方々は60年代の社交界で暮らし、欧州やアメリカの劇場で生のカラスを味わっている方々でした。それがわざわざ「思い出のある劇場ライブ録音」のものを選んでくださっていたようで、とにかく声がよくわからないモヤモヤ録音のものがほとんどでした。一方で彼らの話だけは身近で接したカラスが声もオーラもいかに素晴らしかったかと言うことなのですが、頂いたCDがこれまた聞いたことのないようなメーカーの復刻版で音質が悪い。この第一印象で「普通に上手な歌手」という位置づけで相変わらず個人的趣味で声の好きなシュワルツコップやヴァランなどに長年酔っていたわけです。

 

つまり、私は「名歌手であればどんな録音でも素晴らしく聞こえるはず」という幻想を抱いて録音や再生機器を軽視していたのです。これは茶器で言えば、淹れ方の腕前があればどんな茶器でもプロは美味しくお茶が入れられる幻想と同じだったのですね。

 

とにもかくにも私は社交界の生音生オーラの評判と劇場ライブ録音のC級メーカー復刻盤の音質のギャップに何を信じてよいか長年翻弄されたのです。

 

あれから私も時代を経て、使うのも最新のある程度のオーディオ設備(大阪逸品館購入)となってスタジオ録音のカラスを聴くことになったのですが!!

 

 

いやあ、脱帽です、昔の電蓄、ミニコンや録音ではわからなかった細部を聴いて初めて彼女が特筆すべき歌い手だったと痛感しました。

まさしく、各言語に精通して眼前でカラスを生身で聴いてきた知人たちの噂の通りで、常に伝統と様式の中で表情を隠して生きている階層の彼らの琴線を揺さぶる儚さと悲しみと瑞々しさが同居したあの感情表現、言葉の行間の襞と言うものがよくわかりました。そして演目ごとに全くカラスは役に没入して別の人物でした。

 

つまらない録音製品を聴いてしまって「カラスは月並みで皆同じ」的なことを思っていた私は馬鹿でしたね。

 

今ではスタジオ録音を基に、これまで聞いたモヤモヤ録音も脳内修正して鑑賞できるように。

 

やはり先入観に縛られたというか、最初の出会いが肝心でした。何十年と人生損した感じがします。

 

ある一定水準以下の物や低い経験値で批評や評価などすべきではないと。

 

茶器の世界も全く同じで、粗悪でつまらないものの先入観に一生囚われるのと、そこから上を知るのは全てに違うということですね。

入り口で奥を判断して主観や想像で物を言ってはダメですね。

 

車なんて乗れればいいというのが過去の私で、冬の岩手の凍結道で九死に一生ついにぺしゃんこ事故を起こしました。

頑丈で高性能な4駆に替えてからは本当にひやりとすることが無くなりました。

車で失敗、カラスで失敗、私も茶碗以外ではそういう失敗が意外と数えると多いのですね。。

 

付き合う人、付き合うもの、出会いは人生の質を変えます。選ばなとダメですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過去東日本大震災において私たちは地震と津波に直面し大損害を被りました。

 

地盤の関係で発表された震度よりも強烈な揺れに見舞われ、推定震度7の状況下で起こったことをご紹介します。

陶磁器の危険と保護にお役立てください。横揺れでしたので直下型活断層地震には家具対応はできません。次回の投稿のカップ素材での被害の違いを参考にしてください。

 

「カップボード自体に起きたこと」(すべてティーカップ基準)

 

カップボードはいくつかタイプがあり、被害に全く違いが出ています。

 

①重心に考慮がない国産つき板、または合板のカップボード固定

 

②重心に考慮がある無垢の英国アンティークチェスト非固定

 

③重心に考慮がある圧縮材カップボード非固定

 

④重心に考慮がある和茶箪笥非固定

 

最大の被害は①でした。固定したにもかかわらず家ごとの巨大な揺れに留め具が役立たず

倒壊は免れましたが内部はぐちゃぐちゃに、戸は全て外れて飛散、最下段と景徳鎮総手工のもの以外は

全て飛び出して足の踏み場もないほどの割れ物に。景徳鎮はロクロ生産で重心が考慮されており群を抜いて

揺れなかった。国産の型物が重心が一番悪く早く転がりだして一番遠くまで飛んで粉々に割れた。マイセンは

カップのみ棚の中で転がって口縁の尖ったところだけすべてホツができた。本体はさすがに頑丈。

リモージュ系素材は国産と同じく一早く壊滅。

 

②は重量があり重心が低かったためチェスト本体が設置個所から移動しただけにとどまる。内部では些かの破損が起きた。見える展示ではないので、箱や布を噛ませて保管すればほとんど被害が出ないと思われた。

 

③は背が高いタワー型であったにも関わらず倒れず慣性の法則で家が横揺れしてカップボードが定位置でスライドする感じで

ヘレンド、マイセン、景徳鎮、全て無事だった。これは耐震マンションの構造と同じでスライドで横揺れを軽減。ただし上の棚ほどカップの位置関係がずれた。

 

④は倒壊や扉、引き出しの飛び出しは無かった。ただし中身はかなり動いて胎の弱いものは全て何らかの破損が出た。

 

印象としては家具固定は震度7では金具が木部から外れてほとんど意味をなさず(家具か木造家屋の素材が合板などの場合金具固定のネジがもぎ取られる、これに対し無垢や圧縮材の場合そちらに金具が残った。)デザイン性だけで重心が悪い家具は扉や引き出しが外れて遠くまで飛んで内容されたカップが次々と飛び出して落下。軽い家具は安全ではなかった。

一方で伝統の無垢の重い家具は危険と思われたが逆にゆるぎなく被害は最小に。伝統でも紫檀の100キロある仏壇はセパレート部からスライドしてでんぐり返って1.5メートル先まで飛んだ。無垢の家具の重心と重量がポイントでありそうだ。

伝統家具は引き出しも重さと摩擦があり、建付けが良く飛びださなかった。見せる収納の棚は減らした方がよさそうだ。

桐の木でもオークでも、引き出しに箱や100円ショップのキルティングされた小物入れで包んだり仕切って揺れないよう緩衝して保管するのが安全だと思われる。奥行きのある重心の良いもの。箪笥は固定すると倒れないが、固定部が外れるような柔らかい素材では留め具が役に立たない。また箪笥が倒れなくても箪笥の作りが悪いと引き戸や引き出しが飛んでくる。

ロックできると良いが、内容物がマラカスのように振られて阿鼻叫喚の音になる。(すごいです)

 

棚の高さの考慮と、置き方、器の特徴ごとの配置にも工夫が必要です。

 

重要なもう一つの視点は、下に本格的な絨毯、特にウールのトルコ絨毯やウールの部族絨毯を敷いた時第一次落下物はかなり壊れにくかったのですが、さらに上から落ちてきたものの接触衝突で互いに粉みじんに。安物ほど重くて安定が悪く、棚の中や落下で周囲の高級品を破壊しまくった。マイセンだけとか、ヘレンドだけとか均一に収納した飾り棚では被害が最小限に。

お洒落と思って入れた100円の食器や重たいマグが周囲を破壊しまくる。石が中で暴れた感じ。

ワイルマンのような繊細なものとアラビアのような重いものは同じ棚に入れないのがよい。思い出したこと加筆していきます。

次回はメーカーや素材毎におきたこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

茶器の一般への露出を制限することにします。

 

茶器を作るといわゆるお茶とか茶器に特化した方々が半端な理解で荒らすことが多く

 

落ち着いた人材育成の妨げになります。

 

茶器を土俵として評価固定されてしまうのも活動としては迷惑なので一切の宣伝もしないことに。

 

展開はご紹介だけ、製品分配も哲学や理念に適うかで決めてまいります。

 

既にリアルでの私たちの活動や催しだけで忙しくなって身動きが取れません。

 

この期に及んでの会員外やオンライン上のアウトプットや接触は不利不毛の結果となるという判断です。

 

昨年直接メッセージくださった方は気がついたらまたご連絡ください。

 

茶器についてそれ以外の今後のお問い合わせは会員かユーザー、またはリアルで活動参加した方の紹介を経てからにお願いします。

 

製品説明や使い方不備への対応は活動目的と労力時間的に致しかねます、ご理解ご協力ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年からオンラインの発信を最低限にしようと思います。

活動的にネットユーザーとほぼ共有点や接点が無いのにオンライン独特のリスクだけ大きく、対応に時間と労力だけ奪われます。

更にリアルとご紹介者だけで対応できる時間も提供できる製品も手一杯と言うこともあります。

全てに質を高める方向に考えております。その障害になることは自らは外していくのが良いと思います。

今後の傾向としては社会的に役立てていただける向きに優先して限られた製品を出していく予定です。

アウトプットよりもインプットが私たちには何より大切です。

ともにインプットを楽しめる関係性を軸に広げてまいります。