ひとりでできるもん!2015富士登山その5・私が8合目に泊まる理由 | 未来色スケッチ

ひとりでできるもん!2015富士登山その5・私が8合目に泊まる理由


西日VS鈍足

7合目の小屋密集地帯を抜けると、
小屋の間隔が開いて歩く距離が長くなっていきます。

高度が上がるにつれて気温もじわじわ下がってきますが、
それでも日差しが暑い!
8月中旬という一番暑さが厳しいであろう時期を選んだので仕方ないんですが、
汗をかくのでこまめに水分補給します。
…なぜかハイドレーション使わなかった私。バカか。


ひんやりとした風が吹き上げてくるのに救われましたが、
午後の富士吉田ルートは遮るものが何もなく、西日が容赦なく照りつけるため、
極力体力を温存できるペースを守りました。
今思えばもう少しペース上げられたかも…とは思うものの、
高山病ダメ!ゼッタイ!な私にとっては安心安全に登れるペース。
鈍足でもいいの。体力ないんだもの。


有り難かったのは、登山道が比較的空いていたことでしょうか。
空いてるっていってもこれだけ人いるけども(苦笑)
完全ストップしている人を抜くスペースもあり、
後ろの人に追われて登る必要に迫られなかったのがまた幸いでした。
ぴったりついてこられると、「うわー遅くてごめんなさい!先どうぞ!」って焦るしね。



空が…青い…(そして飛蚊症を思い知る)

ちなみに、ツアー登山の方々もたくさんいらっしゃいましたが、
それでも団体の数は以前登った時よりは少なく感じました。
初心者オススメの「ツアーの後ろにくっついて登れ!」を実行しようかとも思いましたが、
やっぱり自分で休みたい時に休みたいなぁと思って、マイペースで歩くことにします。
最終的には、ツアー何団体か追い抜いていました。


なぜ8合目なのか

さて、富士吉田ルートはルート上に小屋の数がもっとも多いことで知られていますが、
その中で私がなぜ8合目を選んだのか。いくつか理由がありました。

1.楽してご来光が見たい

前回富士登山の時に、山頂でご来光を見ようとして大渋滞に巻き込まれ、
結局9合目の先でご来光の時間を迎えてしまったことを思い出しました。
早朝にできるヘッドライトの隊列はもはや富士登山名物ですが、
なにしろ日がないので寒い!
これも自分で体験してわかっていたことでした。

まあでも富士山行くからには、ご来光は見たいよね…。
以前書いたように、富士吉田ルートは5合目からでもご来光が見られるわけで…


過去記事はこちら。

つまり登らなくても見られるわけではあるんですが、バカは高いところが好きなので、
どうせならちょっとでも上から見よう。
でも早朝の寒い中ヘッドランプつけて渋滞に加わるのが嫌だ。なんか嫌だ。

そうだ8合目!
という安易な発想です。やる気が感じられないとお思いかもしれませんが、
そう…私最初は山頂まで行く気がなかったのであります。

2.8合目からなら下山も可能!

初めて登った時に泊まったのは、8.5合目の御来光館でした。
8合目の小屋連続地帯の終点にあって、富士吉田ルートの中では
一番山頂に近い小屋なのですが、富士登山を決めたのがあまりにも直前すぎて
小屋の予約が取れなかったんですよね…。

富士山の小屋は激混みでおなじみ、他の小屋に泊まったことがない私にとっては
すでに泊まった経験があって小屋の勝手もわかっているほうが
安心できるし…と思っていたのですが、時すでに遅し。
富士吉田ルートの中ではかなり人気が高いので、これはもう諦めるしかない。

行っても「泊まれません出てってください」とは言われないだろうけど、
御来光館は山頂でのご来光を目指す人がほとんどだから、
なんやかんやで深夜に出発する羽目になりそうです。(前回がそうだった)

一人でふらっと行くだけだし、山頂でも8合目でもたいしてご来光変わらんでしょ…
あ、あれ。だったら8.5合目とかこだわらなくていいじゃん。
だんだんダメ人間プランに逃げてゆく私。

富士吉田ルートに行ったことがある方ならピンとくるかもしれません。
通常は登山道と下山道が分かれているのですが、
8合目付近でほぼ合流する箇所があるのです。

登山道は登り専用というわけではないので下っている人も見かけますが、
やはり少数派で、基本的には登り専用というムード…
がんがん登ってくる人たちを交わして、岩場含むルートをすいすい下りられるのか…
いや、無理でしょ。たぶん無理でしょ。

だったら下山道へのバイパスを使わない手はない!
8合目から上は登らない、ってことにすれば、ご来光も見られるし、
苦しくなる山頂付近のルートを端折って下山ルートも大幅に短縮。
…あ、これおいしいトコ取りなんじゃないの。いいんじゃないの!

というわけで、8合目の小屋の空き状況を確認。
やはり人気のあるトモエ館や東洋館、白雲荘あたりは空きがなく、
富士山ホテルという小屋を予約しました。

3.高山病の恐れが少ない

これも大事なポイントです。
高度が上がれば上がるほど酸素が薄くなるので、
高山病にかかりやすい人は高度が低めの小屋がいいんだそうです。

寝ている間は呼吸が浅くなりやすいので、寝て起きたら高山病に…
という人もいて、以前8.5合目に泊まった時はそれが怖くてろくに眠れなかった。
朝起きた時の体調が悪かったらもう下山するしかないし、
少しでも安全(そう)な小屋に泊まりたい…

という理由もありつつの、出発前から若干消極的なプランでした。



標高3000mを超えると、段差が、階段も全部きつい。痩せれば少し楽になるのか?


山頂に登るだけが富士山じゃない、は私の口癖ですが、
本当にそう思ってます。今でも思ってます。
5合目でも8合目でも富士山は富士山だし、自己満足の世界なんだからいいじゃないの。



完全に雲の上。気持ちいい!



あれこれ考えながら、だらだらと登る間に日が傾いてきました。
前回は8合目に差し掛かるあたりからペースダウンして、
結局ヘッドランプを使わなきゃいけない状況になってしまったけど、
今回はヘッドランプなしで小屋にたどり着くのが目標。
…8.5合目と8合目は近いようで大きな違いがあるので
今回の目標のほうがだいぶゆるいという話もありますが。。


まだまだ続くよ!