与えられた羊の皮にインクを落とすオリーブオイルと羊皮の匂い遠くで消えていく記憶が紛る白い名前をテーブルに飾って確かめ合って振り出しに戻る透き通った感情の数字を順番に並べて引き出しの端から詰め込んでは眺めたトマトソースに後悔を絡めて真っ赤に染まった傷跡が残る東京の先端は鉛筆削りの奥で完璧な世界への入り口と化す疲れ切った思想の造形は過去へ帰して忘れ去られた傘はただページを捲った