与えられた羊の皮にインクを落とす | 白い詩

白い詩

詩集 「words create worlds」

オリーブオイルと羊皮の匂い

遠くで消えていく記憶が紛る


白い名前をテーブルに飾って

確かめ合って振り出しに戻る


透き通った感情の数字を順番に並べて

引き出しの端から詰め込んでは眺めた


トマトソースに後悔を絡めて

真っ赤に染まった傷跡が残る


東京の先端は鉛筆削りの奥で

完璧な世界への入り口と化す


疲れ切った思想の造形は過去へ帰して

忘れ去られた傘はただページを捲った