バイクで走った帰りにコンビニに寄った。
僕が店を出る時、入れ違いに母親と子供が入って来た。
子供は、移動の際は跳ねます、といった感じに元気に飛び跳ねてる男の子だった。
5、6才位だろうか。
その子はハッとした様に僕を見て、目で追っていた。
少々その子の反応が気になりながら、僕はバイクに跨りキーを挿し、ヘルメットを被った。
すると、さっきすれ違ったばかりのその親子がもう出てきた。
間違い無くすれ違ったばかりの親子だ。
男の子は跳ねている。
男の子はこちらを見ながら、僕の横に停まっていた車に乗り込んだ。
乗ってもまだ見てる。
そこで気が付いた。
男の子がこちら向ける視線にはなにか、キラキラしたものが載っている。
(ああ!これか!)
そう言えば僕も小さい頃、バイクやライダーをガン見したりしてたっけ。
その時は、僕の視線に気付いたライダーが手を振ってくれたんだった。
何だかそれが凄く嬉しくて、僕は一生懸命手を振り返してた。
あの頃僕が男の子だった。
あの時の、ぱあっと一層明るくなったあの子の笑顔を僕は忘れない。
僕が男の子だった様に、いつか男の子も僕になるのだろうか。
僕は手を振った。
男の子は手を振った。