べジータ
べジータを知っていますか?
サイヤ人の王子のあのべジータです。
「オレは地球人やナメック星人やカカロットと手を組んで闘うぐらいなら・・・・・ひとりだけで闘って死んだほうがマシなんだ!!」
彼はプライドが高く、悪人そのものでした。
仲間のナッパを、
「戦えないサイヤ人など必要ない」と処刑、
大猿化して孫悟空をいたぶり、
ナメック星では罪のないナメック星人を大虐殺するなど、
情け容赦ない冷徹な性格であり、超悪役。
そんな彼が「下級戦士」の孫悟空に遅れをとり、
スーパーサイヤ人になれないジレンマがクローズアップされる。
「オ・・・オレは超エリートだ・・・!!あ・・・あんな下級戦士にやられるわけがない・・・!!!
オレが宇宙一なんだ・・・!!!!」
それでも、しばらくは孫悟空一派とは相容れずに孤高を貫く。
生来のプライドの高さと自信過剰さゆえしばしばトラブルメーカーとなり、
人造人間を復活させるわ、セルを完全体化させるわ・・・・。
そんな彼にはっきりとした変化が見られるようになるのは、
息子トランクスへの愛情を見せるようになってからである。
未来からやってきたトランクスがセルに殺された時、
我を失ってセルに挑んだ。
そして、魔人ブウ編では、ブルマやトランクスへの家族愛をはっきりと表明するようになり、
「トランクス・・・ブルマを・・・ママを大切にしろよ。」
そして・・・・
俺がドラゴンボールでもっとも感動したこのセリフ。
スラムダンクなら、山王工業戦で、桜木花道と流川のハイタッチのシーンを、描くためにそれまでがあった、と
いう話を聞いたことがありますが、
べジータ登場以来のストーリーはこのセリフのためにあったのではないだろうかと。
アニメで、べジータは語っています。
「カカロット、すごい奴だよ、おまえは・・・
魔人ブウはとても俺にはかなう相手じゃなかった。
こいつと戦えるのはお前だけだ!!
カカロット・・
俺がはじめておまえに出会ったのは、俺が辺境の星々を征服し、
地球に立ち寄ったときだ。
それから先の俺は、カカロットを超えることを目標に生きてきた・・・。
伝説の超サイヤ人は、1000人に一人現れるという、もし伝説が本当だったとしても、
超サイヤ人になれる可能性があるのは、この俺だけだ、下級戦士であるカカロットが
伝説の超サイヤ人になれるわけがない!!
自分への怒りで、突然目覚めたんだ、超サイヤ人がな・・・
俺は喜びにうち震えたぜ・・
やっとカカロットを超え、サイヤ人の王子に戻るときが来たんだ、
だが・・・
俺はついにお前を超えることはできなかった・・・
最初は、お前には守るべきものがあるからだと思っていた。
守りたいという強い心が、得体の知れない力を生み出しているのだと・・・
確かにそれはあるかも知れない、だが、
それなら今の俺にも同じことだ・・・
俺は、俺の思い通りにするために、
楽しみのために、敵を殺すために、そして、プライドのために戦ってきた。
だが、カカロット、お前は違った、
お前は勝つために戦うんじゃない、
絶対に負けないために、限界を極め続けるために戦うんだ。
だから相手の命を絶つことにこだわりはしない・・
おまえは、ついにこの俺を殺すことはしなかった!
まるで、今の俺がほんの少しだけ人の心を持つようになることがわかっていたかのように。
頭にくるぜ!!戦いが大好きで、優しいサイヤ人なんてよ!!!
がんばれ!!カカロット・・・ お前がナンバー1だ!!」
俺がなにをいいたいかっていうと、
べジータの気持ちがよくわかるってことでした。まるで昔の自分を見ているかのよう。