口腔がんの早期発見にとって、もっとも重要で効果的な方法。

それは、信頼できるかかりつけの歯科医院をもち、定期的にチェックを受けることです。

なぜなら、ふだんの健康なお口を継続的・定点的に診てもらうことで、変化に気づき、変化の要因を推測してもらいやすいからです。

初めての歯科医院に急患でかかったとき、もしも歯ぐきが赤く腫れていたら、まず疑われるのはおそらくむし歯か歯周病でしょう。

しかし、いつも通っている歯科医院で、これまでむし歯も歯周病もなく健康だった患者さんの歯ぐきが急に腫れたとなると、「なにが起きたのだろう」と、真相に迫ったアプローチをしてもらえます。

日頃から歯科とこうした関係を築いておくことが、粘膜の変化への気づきと病理検査、早期発見へとつながります。

Q.01歯科医院を受診の際、お薬手帳を持参するようにと言われましたがなぜでしょうか?

A.口とは関係のない疾患に対する薬の情報は不要だと思われるかもしれません。

しかし、血液をサラサラにする薬や骨粗しょう症の薬など種類のよっては歯科処置が困難となることや、準備が必要となる場合があります。

また、薬の副作用で唾液の量が減って、口が乾くだけでなくむし歯や歯周病が進んだり、舌やくちびるが無意識に動いたりして話すことや飲みこみがしにくくなるなどの症状が現れることもあります。

歯科医院でもお薬手帳を見せるようにしてください。

 

Q.02「咬合性外傷」とはどんな状態ですか?原因や予防法、治療法について教えてください。

A.過度な噛み合わせの力がかかることにより歯周組織等に損傷が起きることです。

一次性咬合性外傷は、正常な歯周組織に歯ぎしりのような強い力が加わって外傷が起きるものです。

二次咬合性外傷は、歯周病の影響で歯を支える力が弱まったところに正常な噛む力が加わってさらなる歯周組織障害が進行するものです。

一次性咬合性外傷では、噛み合わせの調整やマウスピースの装着を行います。二次性咬合性外傷では、原因である歯周病の治療が必須となります。

 

Q.03新型コロナウイルス感染拡大予防のため、日常的にマスクを着けるようになったのですが何か気を付けることはありますか?

A.マスクをつけると息苦しくなるため、鼻呼吸よりも口呼吸が多くなりがちです。

習慣化することで、マスクを外した時でも口呼吸となり、口や喉が渇く、むし歯や歯周病が進んでしまうリスクが高くなります。

マスクをするかからといって口腔ケアが不十分になってしまうこともあります。

マスクの有り無しに関わらず口腔内は清潔に保ちましょう。

また、マスクをすることで口腔乾燥を感じにくくなり、冬でも脱水になってしまう可能性があります。

こまめな水分補給を心掛けましょう。