緑茶にはカテキンやフッ化物が含まれるため、う蝕や歯周病を予防して歯の喪失を減らす可能性があることが報告されている。

また、ソーシャルネットワークが豊かな人ほど、健康情報を得やすいことなどもあり、歯を失うリスクが低くなる可能性も報告されている。

そんな中、東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究健康推進歯学分野 相田潤教授らの研究グループは、高齢者24147人を対象に、緑茶を摂取しているほど歯が多いという関連がソーシャルネットワークの多寡により異なるかを調査。

対象者の平均年齢は74.2歳で45.9%が男性。

現存歯数は20本以上の人が52.2%、緑茶を1日あたり2、3杯飲むと答えた人が34.2%、1ヶ月に10人以上の友人・知人に会うと答えた人が32.6%だった。

調査の結果、1ヶ月に10人以上の友人・知人に会う高齢者は、友人に会わない高齢者に比べ、約2・6本多く残っており、緑茶を1日に4杯以上飲む高齢者は緑茶を飲まない高齢者に比べ、約1・6本多く歯が残っていた。

さらに、1ヶ月に会う友人・知人の数が少ないほど、緑茶と現存歯数の関連が強い傾向にあったという。

新型コロナウイルスの感染予防のより友人・知人に会う機会が減っている中、緑茶の効果が期待できるかもしれない。