歯科の疾患と喫煙の関係

喫煙と関連性がある口腔に関係する疾患は、喉頭・咽頭がん、歯周病や口蓋裂が挙げられます。

ここでは口腔がんはありませんが明らかに関係性があると考えられていますし、これ以外にもたくさんの病気が関連していることは明らかです。

タバコは発がん性物質の塊なので、日常的に喫煙していたら口の中にがんができて当たり前です。

研究者グループでは歯周病との関連性について、「加熱式タバコが歯周病に与える影響について」という論文を発表し、歯周病学会学術大会の「新型タバコ時代の禁煙支援 背景にある 歯科関連学会の取組」と題したシンポジウムがありました。

加熱式タバコと歯周病に関する研究は世界で初めての試みですが、それもそのはず、加熱式タバコは日本のシェアが圧倒的ですから、日本で研究しないことには始まらないわけです。

また、喫煙する患者さんの場合、クリニック内は禁煙ですから、玄関先で喫煙してから入ってくる方もおられると聞きます。

ただ、喫煙から45分程度は呼気に有害物質が含まれていることが分かっていますから、医療者側にとっても人ごとではありません。

やまもと歯科クリニックでは、禁煙支援を精力的に行いたいと思いますが、現状の制度では禁煙外来で処方されるような禁煙補助薬を歯科で出すことはできません。

しかし、できることをやるという視点が重要だと思います。

歯科でもできる禁煙サポートとしてポスターを貼るだけでも、禁煙について一言伝えるだけでも効果があります。

歯科現場で適切な禁煙支援を行えるように、正しい知識を持ってもらうのはとても有意義なことだと思っています。ご理解の程よろしくお願いいたします。