おやまに あめが ふりました
あとから あとから ふってきて
ちょろちょろ おがわが できました
いたずら くまのこ かけてきて
そうっと のぞいて みてました
さかなが いるかと みてました
とっても変かも知れませんが、私この童謡、泣けて泣けて仕方ありません。
たぶん、『くまのこ』に自分を重ね合せているのでしょうけど
伊藤咲子さんの『乙女のワルツ』
戸川純さんの『蛹化の女 むしのおんな』
と並んで、カラオケで歌うと涙がちょちょぎれる歌なのです。
そしてこの『あめふりくまのこ』は最も私の心の奥深くまで浸透する歌なのです。
幼い頃からこの歌が大好きでした。
歌い進んでで行くうちに、魚も居ない、雨も止まない、と森の中の『くまのこ』の孤独が浮き立って来るのです。
それでも雨は ただ黙ってしとしとと降り続いています。
そして4番の歌詞は素晴らし過ぎるのです!私の涙腺はマックスに緩みます。
『それでもどこかにいるようで・・・』
そう、私はそう思って、ここまで歩いて来たのです。
きっと誰か、運命の人と出会える、ソウルメイトと言える人と出会える!幸せになれる!そう信じて生きて来ました。
児童文学作家で、詩人でもあった鶴見正夫さんはこの詩を書かれた時に、こんなふうに後年『いい大人』の私に
感動を与え続けるとは思いもよらなかたでしょう。
傘をさして自宅の庭にしゃがみ込み、水たまりを見つめる幼い我が子を2階の窓から眺め、親の愛情で書き上げたこの詩が、この世のたくさんの『あめふりくまのこ』達に勇気を与えているのです。
我が子に向けた小さな『愛』が、『くまのこ』になって数え切れないくらいの人の心を救っているのです。
くまのこはさぞ淋しかったでしょう。でもくまのこは健気に、雨に濡れないように、頭に葉っぱを乗せるのです。
私も健気に、運命に負けないように、心を奮い立たせて生きるのです。
この頭の葉っぱこそ、『叡智』です。
♪なんにも いないと くまのこは
おみずを ひとくち のみました
おててで すくって のみました
♪それでも どこかに いるようで
もいちど のぞいて みてました
さかなを まちまち みてました
♪なかなか やまない あめでした
かさでも かぶって いましょうと
あたまに はっぱを のせました