先日の推しライブが終わった夜、
この感動を娘に聞いて欲しい!と思い娘の部屋をのぞきました。
その時の娘、暗いというか深刻そうなというかなんとも言えない表情で、とてもじゃないけどテンション爆上がりの私の話など聞いてくれる雰囲気ではありませんでした。
大学のテスト前だからかなぁと、そっとしておこうと思ったのですが、夜中になって寝室にきて話し出しました。
湊かなえさんの『母性』を読んだらしいのです。
そのままの勢いで映画も見て、
『読後しんどすぎる』
と言っていました。
『母も読んでみて』
娘にそう言われたら読まないわけにはいきません。
私としては、できれば推しの余韻に一週間くらい浸っていたかったのですが、かなりヘビーなのであろうこの作品を早速読むことにしました。
娘とは、同じ寝室で寝ていたこの春まで、
毎夜いろんな話をしてきました。
春から寝室が別になったのですが、
夕食時に深い話をするようになりました。
19歳という年齢のせいか、
本をたくさん読むようになって世界が広く深くなったのか、
若しくは、私と一緒に深刻なトラブルに見舞われた経験がそうさせたのか。
本を通して、直接話しにくい事も内容や感想に絡めて話すようになりました。
以前も『正欲』について話をして、そこから娘の色んな気持ちを知ることができました。
なので、娘からすすめられた本を軽い気持ちでは読めないんですよね。
現代文のテストのように、深く深くそして作品によっては何度も読みかえし、しっかり自分の考えを持って
『読み終わったよ!』
と言わねばなりません。
そして今日、『母性』2回目読み終わりました。
なかなかまとまらないですが、バイトから帰った娘と話してみようかなと思います。
いや、もっときちんと時間があるときのほうが良いのかな。
この作品には女性ばかり出てくるのですが、その中の高校生の娘と私の娘が少し重なりました。
アラカンにもなると、
世の中のいろいろな人を見、
世の中のいろいろな事を見、
真っ直ぐな気持ちだけではないこと、
それは汚いとかそういうことではなく、
あまりにもそれぞれが複雑すぎて絡みあって、
まっすぐにしたくてもそうならない事を
受け入れるようになるのですが、
若く夢や希望、未来がある真っ直ぐな子供にはその歪んだ世界が理解できなくて、
どうすれば?なぜ?と
もどかしい気持ちになってしまうのだろうなぁと思います。
アラカンの私からすると、最終的には
さもありなん
で終わってしまうw
普段は本を読んでも、
『へーーー。』
で終わって感想もなにも無く、ただ読んでいるだけだったのですが、娘のおかげで良い刺激になりそうです。
息子がいた時は、理系のどうにも理解できない話を必死で聞いて頭使っていたのですが、また新しい刺激を見つけた感じ。
娘が次に読む本は
『沈黙』だそうです。
これは、私が確か高校生の時に読んで激しく心揺さぶられた本。
実家を引き払う時に持ってきたもので、かなり黄ばんでますが仕方ないよね。
娘の本棚には、他にも私が持ってきた太宰治や芥川龍之介、三島由紀夫、光瀬龍、栗本薫さんのグイン・サーガシリーズ。
母から譲り受けた、大量の推理小説。
自分でとりあえず買った、積ん読状態の本が100冊近くあります。
(グイン・サーガだけで100冊こえてるのでそれはひとつとカウント)
(マンガも持ってきました!)
娘よ、果たしてこれを全部読むつもりがあるのだろうか。
何にしろ、母への課題図書はもう少し短くて優しめにしてもらえないかなぁーーーー。