難しい本を読むと頭も目も疲れるけれど、読んでいると心がほんわかする本もある。


そんな本に出会いました。


『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』


標野 凪(しめの なぎ)





2022年に発行された本なので、読まれた方もいらっしゃるでしょう。


題名からして、なんか行ってみたくなりませんか?


住宅街の中にひっそりと佇むおひとりさま専用のカフェ。

それも夕暮れからオープン。

入口の看板には、その日のメニューが。

カウンターにある5つの椅子と庭にあるテーブルセットが1つ。


たまたま入ったお客さんは自分がその店に引き寄せられて入ったかのごとく、店主の出してくれるメニューと会話で心を解きほぐされていく。

読者は、自分がお客さんになった感覚で読み進める。


そんな会話のひとコマから。。



店主は『天気が悪いんじゃない。服装が悪いだけ。』というノルウェーの諺を教えてくれる。


雨降りに文句を言っても仕方ない。

着るものを変えよっていう意味。


疲れ果ててしまったときこそ、考え方をぐるりと変えてしまえばいい。


発想の転換。


雨はつまらない、憂鬱だ。っていう考えを服装を変えれば雨は楽しい、愉快だって。


ある日のメニューの『焼きマシュマロ』


マシュマロはウスベニタチアオイ(マーシュマロウ)の根のデンプンと蜂蜜で作られるそうだ。


ウスベニタチアオイの学名はアルタエア。ギリシア語の治療という意味が語源となっているようです。


マシュマロは、ちょっとやそっとじゃ崩れないんですよ。人間の心もこうだといいですね。すぐにぺしゃんこにならないように。

自分がいたわらずに、誰がいたわってくれるんでしょう。


ふむふむ(*^^*)




この本、タイ語や韓国語でも出版されているようです。

表紙も素敵ですね。




他にこんな本も出されています。

皆さんはどのお店に行きたいですか?