勉強からきしの息子が中受することになったいきさつ6 | Be natural~中高一貫進学校にねじ込んだ親とその子のその後のブログ

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中高一貫にねじ込んだけど…あまり語られることのないその後を綴ります。
2014終了組→五年生から中受参戦。日能研偏差値40台からのスタートで二年間の全力疾走。下剋上で超難関校へ入学するも深海魚に
2018終了組→入念に準備の上SAPIXα常駐。第一志望の一つへ入学

入塾後、あっという間にトップ層に追いつき、

そこにいた何人かとトップ争いをするようになるまで

体感的には秒だった。

そして、伸に変化が見られた。

 

一位をとられたら取り返す!

というマインドがあったのだ、あの伸に。

あ―、驚いた。

こんな伸は今までに見たことが無かったもので。

 

やんちゃな子と遊んだ時に、

遊戯王カードを取られても、

ポケモンカードのキラカードをごっそり雑魚カードと交換されても、

自分で取り返せない気弱な伸が、

塾では、取られた一位は淡々と取り返していく様をみて、

この子、もしかしたら勉強は向いてるのかもしれない。と思い始めた。

 

なにより授業が楽しいそうで、

「今までやっていた「勉強」とはなんだったんだ。」という感じらしい。

 

そんななか、学校生活も徐々にうまくいきはじめる。

 

まず幸運なことに、四年生時のクラス担任の先生が伸に合っていたようだ。

今年初めて担任を持つという若い男の先生で、

朝はみんなで100ます計算、

運動が大好きで、

休み時間は一緒になって子どもと外で遊び、

宿題のチェックも必ず、

そして、いじめは許さない。

というクラスのお兄ちゃんのような先生だった。

 

クラスでもその子の得意なところをみんなの前で褒めてくれるので

どんな子でも教室の中で段々と自分の立ち位置をみつけることができていくような、

そんな感じのクラスだった。

 

このM先生は伸の性質も割と理解しようとしてくださり、

伸の苦手な部分を把握しつつ、頑張っているところもみてくれていたようだ。

 

普段無気力な伸だが、

「競争形式での100マス計算」などという話になると

俄然やる気を出す。

そうすると

「え?(あの)伸くんが?すごいやん!?(←関西弁)」

ということになり、

教室内での自分の立ち位置を獲得し、

気の合う友人同士が自然と集まる。

 

ダメダメなところが多少あっても、

…そもそもダメだらけじゃないかという話は置いておいてw

男子同士というのは、

「こいつのここ(だけだけどw)はすごいな!」

とお互いに認めあった時の友情があるようで、

何をやってもうまくいかなかった三年生時代がウソのように楽しく学校に通えるようになる。

 

そしてそんなある日、

夏期講習前に塾のチラシを作成するに当たり、伸に声がかかった。

模試の成績上位者に話があったそうで、

伸はニコニコと嬉しそうに私に報告してきた。

 

名前と顔が出るということで、

室長からも電話があり、

「直近の模試で、○○教室のトップでしたので、

もしよければでいいので出ていただきたいのですが、

いかがですか?

…なんだか潮干狩りの予定があると伸君が言っていましたが…。

と打診があった。

 

しおひがり…。

 

室長から「しおひがり」というワードをきくことってそうそうあるまい・・・。

まったくあなたっていう人は(泣)、

普通に「家の用事が」とか言えないのかしら。

…そうだった、そういう気がきいたこと言えない人だった。

なにをいまさら。

 

確かに撮影日と、潮干狩りがかぶっていたので、

本人に意思を確認すると、

「うーん。

 でも僕、せっかくだから撮影をやってみたい!

と、なによりも好奇心が勝つ伸らしい回答。

潮干狩りをとりやめ、撮影に行った。

夏期講習用なので夏らしい服装でとの指定があった。

撮影はプロカメラマン、緊張したけど、そこはやっぱりプロの仕業、

たいそう賢そうに写っていました。

できあがったチラシには本人のコメントと写真が、割と大きく載っており

「なんかちょっと恥ずかしい…。」

ってあなたもう大量に刷られちゃってますし。

 

学校でも何人かにこっそり指摘されたそうだが、

かなり広範囲の新聞(当時ほとんどの家庭が取っていた。時代は変わっていくんだなと改めて思う)に折り込みされたらしく、

昔の担任の先生から

「見ました~♪大事に取っておきますね♪」

というおしらせが来ました。

 

そしていよいよ初めての夏期講習に突入することになる。


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