こんにちは、
龍妃花 ですおとめ座ピンク薔薇

 

この物語 「十三の龍の封印を解く」 は、
なおこと龍たちが紡ぐ 神秘的な冒険譚 。

静かにページをめくりながら、
古の記憶 に耳を澄ませてください。

さあ、物語の扉が開かれます——

 

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第Ⅰ章 第1話 十三の龍の封印を解く~白龍の封印 運命の始まり~ | 龍妃花

📖 第Ⅱ章 第3話

 

ゴゴゴゴゴ……ッ!!

空間が軋み、空気が張り詰める。
まるで世界が息を潜めるかのような静寂。

その中心で、翠龍は鎖に囚われていた。

 

幾重にも巻きつく黒鉄の鎖
それはまるで生き物のように脈動し、
翠龍の四肢と喉元を強く締め上げている。

 

「これは……本当に解いていい封印なの……?」

翡翠の手が震える。

 

 

ここで封印を解けば、何かが起こる。
それは直感ではなく、確信だった。

 

だが——
解かねばならない。

 

 

それが彼女に課せられた宿命なのだから。

 

「……私は、本当に鍵なの……?」

 

その瞬間、

——ドクンッ!!

 

翡翠の胸が熱を持った。

「翡翠……おまえが鍵だ」

 

誰かの声が、脳内に直接響く。

 

気づけば、翡翠の足元には古の紋章が浮かび上がっていた。

 

まるで翠龍の瞳のように、うねる光を放ち、脈打っている。

 

 

「私が、鍵……?」

 

ゴゴゴゴッ!!

突然、鎖が暴れ出した!!!

 

「っ……!!」

 

 

翠龍を縛る鎖が、何かを拒むように、まるで生き物のようにうねり始めた。

 

 

 


 

鋭い音を立てながら、翡翠の方へと伸びてくる。

「——来る!!」

 

咄嗟に飛び退る翡翠。
 

しかし、鎖はまるで意思を持っているかのように、翡翠を絡め取ろうとする。

「……解かせないつもりなの……?」

 

封印そのものが、翡翠を敵と認識している。

(つまり……私は、翠龍の味方……?)

 

そう気づいた瞬間——
胸の中の熱が、爆発する。

 

「ぁ……ぁぁあああっ!!」

翡翠の身体から、翠色の光が溢れ出した!!

 

それは龍の鱗のように輝き、螺旋を描きながら封印へと流れ込む。

 

「……私が、封印を解く唯一の鍵」

そう呟いた瞬間——

 

バリバリバリバリッ!!

 

鎖が悲鳴を上げるように軋み、強烈な衝撃が空間を裂いた。
大気が歪み、封印の紋章が一つ、また一つと砕け散る。

ドンッ!!!

 

 

——翠龍が、目を開けた。

その瞳に映るのは、翡翠。
 

だが、感情は読めない。

(私は……あなたを封じたの……?)

 

言葉にならない疑問が、翡翠の胸を締め付ける。

次の瞬間、

 

 

「————グオオオオオオオッ!!!」

轟音とともに、翠龍が咆哮を上げた。
 

封印の鎖が弾け飛び、翠の風が荒れ狂う!!

——大地が裂け、空が揺れる。

解放された翠龍の力が、世界を飲み込むように広がっていく。

 

🌪 翠の嵐が吹き荒れる。
天地を揺るがす力が、封印されていた長い年月の怒りを表すかのように解き放たれた。

 

封印は、完全に崩壊した。

 

翡翠は、荒れ狂う翠龍を見つめながら、胸の鼓動を抑えられなかった。

 

「翠龍……あなたは、何者なの……?」

 

翠龍は答えない。
 

ただ、静かに翡翠を見つめていた——。

 

 

 

🐉 続く