**こんにちは、龍妃花です!**おとめ座チューリップ

 

この物語 「十三の龍の封印を解く」 は、
なおこと龍たちの神秘的な冒険を描いたファンタジーです。

 

ぜひリラックスしながらお楽しみくださいね!

 

 

📖 🐉 前回までのあらすじ 🐉
現代に生きる 中学3年生のなおこ は、不思議な夢を見た。
夢の中で「選ばれし者」と告げられた彼女の手には、龍の紋章 が…。

いよいよ、運命が動き始める——!

 

 

 

 

🐉始まりの神殿

 

あくる日。

なおこは、手のひらに宿る龍の紋章をそっと握りしめ、
最初の試練の地へと足を踏み入れた。

 

森の奥深くへと続く小道。
生い茂る木々が風にざわめき、
 

まるで見えざる何かがなおこを誘っているかのようだった。

やがて、かすかに揺らめく霧の向こうに、
苔むした古びた石碑が姿を現す。
 

 

長い年月を経てもなお、厳かで神聖な気配を漂わせていた。

なおこは慎重に近づき、指先でそっと石碑に触れる。
すると、ざらついた石の表面に刻まれた文字が、
ぼんやりと浮かび上がった。

 

 

― 光と炎の息吹を持つ者、真実の声を見いだせし者に道を開かん

 

なおこは息を呑んだ。

これは間違いなく、ここでの試練の鍵
 

 

だが、その意味はまだ分からない。

思案するなおこの耳に──

風の音が、ふっと消えた

 

あたりを包む静寂。
木々のざわめきすら止まり、
まるで世界そのものが息をひそめたかのようだった。

 

 

── その時。

遠くから、かすかな鳴き声が響く。

それは低く、深みのある音


なおこの胸の奥を震わせ、心の奥底に何かが共鳴するのを

感じた。
それは、悲しみとも懇願ともつかぬ切実な響き。

 

「……誰?」

 

思わず呟いた。

 

だが、考えるよりも早く──
なおこの足は、前へと踏み出していた。

 

森の奥へと導かれるように。

木々の隙間を縫うように進むたび、
鳴き声は次第に鮮明になっていく。
なおこの心を揺さぶるように。

 

 

 

やがて、森は深い霧に包まれた。
視界が霞み、ひんやりとした湿気が肌にまとわりつく。

 

 

── ふと気づくと、

なおこは霧に包まれた不思議な光をもつ神殿の前に立っていた。

 

太古の時を刻む、石造りの神殿。

 

鬱蒼とした森の奥深く、時の流れに忘れ去られた

石造りの神殿がひっそりと佇んでいる。

 

崩れかけた石柱や壁には、かつての文明が刻んだ精緻な彫刻が残り、

蔦や苔がその表面を覆っている。

 

 

神殿の中心には、巨大な封印の門がそびえ立つ。

その表面には古の魔法陣が浮かび上がり、

幽玄な光を放つルーンが脈打つように輝く。

 

 

 

湿った空気に満ちた静寂の中、なおこは吸い寄せられるように、

ゆっくりと、一歩を踏み入れた。

 

 

 

 

📖 お読みいただきありがとうございます!

 

太古の時を刻む、石造りの神殿。
なおこは、導かれるように 静寂の中へと足を踏み入れた——。

 

 

次回、なおこは祠の奥で、白銀に輝く龍と出会う。
👉 長い時を経て眠るその龍は、一体何を語るのか——?

 

🐉💫 ぜひ、次の物語も楽しみにしていてくださいね!

 

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