フィットネス
インストラクターの方から
質問を受けることがある。
オーディションのことや
お客様への対応
仕事の交渉においてなどなど。
お仕事を初めて
2年目〜5年目という方が多いですね。
私が知り得る事で
お役に立てれば、という思いで
お答えしています。
ある日、
『先生はお客様に触りますか?』という質問。
カルチャー系レッスンの
インストラクターの方でしたが
腕の角度や背中、頭の位置、
動かし方・軌道など、
実際にお客様に触れて
出来ていない箇所を直すか?ということ。
アジャスト、なんて言葉を使います。
答えは NO
スポーツクラブの
スタジオレッスンにおいて、
お客様をアジャストすることは
まず無い!!
してはいけない。
有料レッスンや
特殊な場所でのレッスン
プールの水泳指導
子供の体操指導や器械体操などを除き
私の知る限り
フィットネスクラブでの
スタジオプログラム、
グループレッスンにおけるアジャストは
行わないとしている。
理由は、
それにより
*お客様の身体を痛めてしまう可能性
そんなつもりは無くとも、
インストラクターが触ったあとに
痛くなった、等のクレームは
実際によく聞く事例。
*公平性に欠く
あの人はいつもインストラクターに
触って指導してもらっている。
贔屓がある。
*身体に触られるのが好きではない人もいる
お客様の方がグループレッスンを
よく理解されていて、
触られて注意を受けることがないことを好み、
レッスンに参加するケースも。
この質問をしてきた
インストラクターは、
『 実は毎回やっている 』と。
お客様の
手を伸ばす位置や角度が足りず
気になると
もっと良くなってほしい
惜しい、もったいない、という気持ちから
どうしても介助してしまう、と。
このインストラクターさんには
バーバル(口頭・言葉)による指導に
磨きを掛けること、
さらに見本となる自分の動きが、
目で見てより伝わるようにすること
お客様に触らずに
お客様の動きが良くなるような
レッスンの工夫が必要、と。
そして、大手スポーツクラブには必ず
指導規約、マニュアルがある。
契約している各クラブのマニュアルに則り
レッスンを展開するのが私達の仕事である。
レッスンカテゴリーにより違いがあるので
このクラブのマニュアルを
一度確認した方がいいです。
と、ここまで話して
『 そうですよねー、私、
ついやってしまうんですよねぇ 』
と、言うインストラクター。
聞いてきたのに?
なぜか軽い返事。
ああ、そうか!
この人のは質問でも
相談でもなく
私はこういうレッスンをしてます、と
私に相談風に言うことで
予防線を張ったのだ。
いけないと知りつつ、
それが何か?と
表情・言葉の端々に滲み出ている。
気をつけて見ていると
このインストラクターは、
毎回レッスン後に
スタジオ出たところで、
レッスン参加者数名に囲まれ
そのままレッスンのおさらい。
お客様に聞かれるままに
難しかった箇所の個人レッスンが始まる。
手取り、足取り。
1人が終わればまた1人、
ヒマなのか?!
聞けばいつでも教えてくれる
親切なインストラクターとして
お客様には好評なようだ。
しかしそれは、
教えたいことを
レッスン時間に収められない力量を
露呈させているのに気づいてない。
万一、
時間内に教えきれない場合は…
そんなテクニックもあるんです。
どうしてもそのやり方をしたいなら
そのやり方しか出来ないのなら、
自分でスタジオなど公共の場所を借りて
人を集めてやるべき。
スポーツクラブ、
フィットネスクラブでの
レッスンは辞めた方がいい。
お客様が喜んでいるからいいだろう的な
レッスンプログラムや
マニュアルを無視した難度・強度の変更。
これもあるある。
プロとしてもう少し考えないと。
今だけ、自分だけ良かれ、
じゃダメですよ。
( ̄Д ̄)ノ 




