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「プチトマト」同様、2007年映画不況のあおりで暫く蔵に眠っていた、韓流ど真ん中青春ラブストーリー、「ドレミファソラシド」。

ロッテワールドでヨンガリの着ぐるみを着てバイト中の女子高生は、「ドレミファソラシド」というバンドのヴォーカルと喧嘩になるが、家へ帰ってみると、彼は、隣に引っ越してきた一家の息子であった。何となく腐れ縁を結ぶ二人だが、バンドの練習場を訪ねた女子高生は、バンドのベースが、幼馴染みで、3年前のある事件で別れた青年であることを知る。その時から三人は、狂おしい感情の嵐に巻き込まれていく…

女子高生には、「女校怪談シリーズ」でデビューした美形チャ・イェリョン、バンド「ドレミファソラシド」のヴォーカルには、ドラマ『ファン・ジニ』の若様役で日本でも人気急騰中チャン・グンソク、ベースには、モデル出身のイケメン、チョン・ウイチョル、女子高生の弟には、『雪の女王』ヒョンビン恋敵の医者役イム・ジュファン。

序盤はロマコメ、中盤は三角関係、終盤は韓流メロ、と進む物語は、典型的な韓流ラブストーリーと云って良いでしょう。その、余りに捻りのないストレートな展開は、ある意味清々しいとは云えるもの、やはり物足りないとの思いは否めません。もっと云えば、韓国映画には珍しいタレント・ムービーという感じが強く、何曲か見事なヴォーカルを披露するチャン・グンソクを筆頭に、チョン・ウイチョルやイム・ジュファンといったイケメン・ファンには堪らない作品とは想像できるものの、それ以上ではない、と言われても仕方ないと思われます。個人的には、「女校怪談シリーズ:ヴォイス」「ムイ」という二本のホラーでその美貌を披露したチャ・イエリョンの、さすがに女子高生役は多少無理を感じるものの、見慣れないコメディ・タッチ、あるいは、メロドラマ・タッチの演技が完璧にヒットしたので、充分モトは取れたものの、映画として評価するのはかなりしんどいと云わざるを得ません。

原作は、ソン・スンホン「あいつは格好よかった」カン・ドンウォン「オオカミの誘惑」と同じく、本人もそこそこキュートな23歳クィヨニという女流ネット小説家の作品なんですが、イケメン揃いの多少乙女チックな物語が好きな方には、お薦めかもしれません。