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渋いパク・ウンつながりで、「オールド・ミス・ダイアリー 劇場版」 。

2004年11月から1年間放映された人気シットコム『オールド・ミス・ダイアリー』の映画版。オリジナルを見ていないので自信はありませんが、メンバー、シチュエーションもほぼそのままに、CGとか映画ならではの大げさな表現でスケールアップしたと思われる爆笑コメディです。32歳独身恋人無し定職無し<オールド・ミス>の妄想と幻想に満ちたな生活を、強烈な三婆をはじめとする破天荒な家族とともに描いています。

主人公日雇い声優ミジャには、「気まぐれな唇」では見事な脱ぎっ振りのイェ・ジウォン、天敵とも呼べるクールな年下イケメンPDに、「愛してるから、大丈夫」チ・ヒョヌ、恐怖の三姉妹婆さんには、「ホワイト・バレンタイン」キム・ヨンオク、2006年6月17日急逝したオリジナル・メンバーのハン・ヨンスクに代わってのソ・スンヒョン、お婆さん役にはちょっと早いキム・ヘオクの三人、頼り無い叔父に、『チャングム』イム・ヒョンシク、怪しい独身叔父に、ウ・ヒョン、元彼イケメンPDに、『狐ちゃん何してるの』で人気急騰中チョ・ヨヌ、二番目婆さんが惚れる表具屋に、パク・ウン。

「順風産婦人科」「ノンストップ」とか韓国シットコムは全く見たことがないのですが、出演者たちの絶妙の間合いの取り方を見ると、さすが一年かけて造り上げただけのことはある独特の空気があって、爆笑につぐ爆笑を呼ぶ作品に仕上がっています。前半は、貞子のあてレコが唯一の仕事というイェ・ジウォンの悲惨な生活、中盤はイェ・ジウォンと二番目婆さんの場違いロマンス、そして終盤は、ウ・ヒョンの銀行強盗騒動も交えた恋の顛末、って大体の笑いの中心はあるものの、基本は数十秒から数分程度の短いショート・コント集と思えば良いでしょう。なかでも赤いパンツを履くと俄然元気の出る三人の婆さんが集まると無敵で、目茶滅茶笑えますし、また、「明るい家族計画」とかで独特のコメディセンスを見せるウ・ヒョンも良い味を出していて、ウ・ヒョン自身にカメラを持たせての移動撮影のシーンがあるんですが、実に新鮮な爆笑シーンに仕上がっていて殆ど感動できたりします。

オーソドックスで老練な爆笑コメディとしてお薦めですが、ただ映画の九割は、猟奇的な六人家族が画面を占有していて、ビジュアルな美男・美女の登場がきわめて限定的なので、映画は美男美女、って信じている方は決して近づかない方が無難でしょう。