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キ・ジュボンつながりで、「どこかで誰かに何かが起こると必ず現れるホン班長」(어디선가 누군가에 무슨 일이 생기면 틀림없이 나타난다 홍반장)。

大都会の乾いたインテリが小さな町で癒されていく、と云えば、「マジェスティック」「天使のくれた時間」とかが思い浮かびますが、全然負けてないファンタジーの逸品。

不動産業、出前、コンビニ店員、と何でも1日5万ウォンで引き受ける何でも屋の班長に、最近売れ筋キム・ジュヒョク、イキがって大病院を辞めたものの行き場所がなく小さな町に流れ着いた美人歯科医に、オム・ジョンファ、彼女に付いてきて病院の受付嬢をやる友人に、『愛の群像』逃亡ホステス『パリの恋人』CGV指導職員で不思議な魅力を見せたキム・ガヨン、オム・ジョンファの父親に、キ・ジュボン。

ともかく三人の魅力が全開。キム・ジュヒョクは、ただのプー太郎かと思いきや、喧嘩は強い、しっとりしたギターの弾き語りは聞かせる、とどんどん謎の魅力を発揮していきますし、都会から見栄と虚栄を引きずってきたオム・ジョンファは、小さな町の生活の中でだんだんキム・ジュヒョクへの恋心を深めていく30歳女性を可愛げたっぷりに演じていますし、そして、この演技で大鐘助演女優賞を獲ったキム・ガヨンは、口の軽い現代ッ子風でありながら、結局二人の仲を取り持つ天使役をキュートな魅力で演じています。

演出も、出前、配達、店員に留まらず、「フォレスト・ガンプ」で使われた実際の歴史フィルムの中など、あっと驚くキム・ジュヒョクの登場シーンの数々や、「リング」「シュリ」のパロディ、キュートなカモメのCG、とかとか、さりげなく冴え渡っていて、全体に漂うファンタジー感覚は素晴らしく心地よいです。

『プラハの恋人』の放映も始まりキム・ジュヒョクの顔も売れてくるでしょうし、映画の質も高いので、遠からず日本版が出るに違いない、ファンタジー・ロマコメの傑作です。