大ファンのシニつながりで、「B型の彼氏」。
日韓中台でしか流行っていない血液型性格分類をネタにした、恐らく映画史上最初で最後の血液型ロマコメ佳編。
凄いイヤな性格の主人公には、得意のバスケや美声も披露してくれる『パリの恋人』で日本でも一部熱狂的なファンのいるイ・ドンゴン、彼に振り回されるヒロインには、『夏の香り』で日本にも知られ、その後TVでの主演が続くハン・ジヘ、結婚相談所を営む彼女の従姉に、シニ、イ・ドンゴンの父親に、お茶目なペク・イルソプ、ハン・ジヘの友達に、美人コンビ、『サムスン』で日本でも知られるチョン・リョウォンと「少女たちの遺言」キム・ジェインの顔が見えます。
荒唐無稽なややもすれば差別的な血液型ネタにさえ目をつぶれば、スタイリッシュでコミカルで上々の出来のロマコメです。イ・ドンゴンは『パリの恋人』から抜け出たように勝手ながらカッコいいですし、ハン・ジヘは『夏の香り』からは想像もつかないキュートさを発揮していますし、シニの家に居る時だけ(多分)慶尚道なまりが出る狂信的血液型信者はハマリ役だったり、ペク・イルソプのソックリ父親ネタも爆笑を誘ってくれたりします。
日本語公式サイトによれば監督以下実際B型のスタッフが集まり、憎めないB型男性像を造り上げたとか。それでもやっぱり、B型の方には相当お見苦しいのではとは想像しますが、二度と作られることがないに違いない血液型映画なので、機会があればお試しください。
それにしても、ちゃんとエンドロールを追ってないので違うかもしれませんが、デートはロッテワールド、スーパーマンごっこのエレベーターはイルサン(一山)のロッテデパート、二人が「夢精期2(高校教師-恋の教育実習-)」(ほぼ同時期に封切られてるので、これも宣伝かな)を見てるのは隣接するシネコン・ロッテシネマと思われ、ロッテ提供映画って風情になってるのは、ロッテが相当出資してるからでしょうか。