もう一本、『茶母』捕将クォン・オジュンつながりで、「オーロラ姫」。
ミョン・ゲナムのイーストフィルム製作、現場にアニメ「オーロラ姫」のステッカーを残す連続殺人を描くサスペンス佳編。
パク・チャヌク監督復讐三部作と似た流れの作品ですが、「受取人不明」で凄い演技を見せたパン・ウンジンという元女優がメガホンを取り、独特の雰囲気のあるオム・ジョンファが主演なので、ある意味生々しい怖さは上かも知れませんし、劇場型クライマックスの使い方など、シナリオもかなり良くできてます。ただ「親切なクムジャさん」のすぐ後に封切られ、似たようなコンセプトの映画であるためか、あまり客を呼べなかったようです。
主演は、最近主演の続くオム・ジョンファ。追う警察には、「グリーン・フィッシュ」の名優ムン・ソングン、『茶母(チェオクの剣)』捕将クォン・オジュン、『アイルランド』病院長イ・デヨン、『おいしいプロポーズ』パク・クァンジョン、とか個性的で達者な役者が揃っていますが、殆どオム・ジョンファの独り舞台になっていて、男優を活かしきれてない、って感じは否めません。
結果はともかく、やった事の割には殺され方が残酷過ぎるような被害者もいて、すこし座り心地が悪い所もないではありませんが、女流監督と名女優がガップリと組んで作られた、残酷な美学に満ちたサスペンスですので、機会があれば是非・・・