イメージ 1


第一作に戻って、「花嫁はギャングスター」。

凄腕やくざの女ボスがとある事情から結婚せざるを得なくなった、と云うだけのストーリーなんですが、ともかくPTAが見たら失神するに違いない、けれども韓国コメディ歴代3位の500万人あまりを集めてしまった、非教育的やくざコメディの大ヒット作品。

「家門」シリーズ、「頭師父」シリーズと並ぶ、やくざコメディの代表シリーズですが、ともかくギラギラした生々しさでは一番でしょうね。笑顔を一切見せない、クールな美貌のシン・ウンギョンを軸にした、露骨な暴力ネタ、下半身ネタの波状攻撃をかわすのは、並大抵ではありません。

悲惨な新郎には、独特の味のあるコメディアン、パク・サンミョン。初夜を巡る攻防は、韓国コメディ史上に燦然と輝く下品ブラックギャグと云えるでしょう。手下では、日本でも一部熱狂的ファンを持ち、最近「ハン・ギルス」「カリスマ脱出記」と銀幕主演の続くアン・ジェモ、「恋する神父」クォン・サンウの相棒キム・イングォンのコンビがかなり頑張っています。他に、重鎮ミョン・ゲナムや、『ガラスの華』「ドンテルパパ」イ・ウンギョンとか、ラストには名優チェ・ミンスが顔を出したりもします。

コメディとは云うものの、良く見ると、乱闘シーンは結構凄惨ですし、シナリオの流れも相当悲劇的なので、この強烈な悲喜劇カクテルを、好きです、と云う人はかなり勇気のある人に限られるかもしれませんが、その独特のテイストが癖になる人も少なくない、凄まじいインパクトを持った一本だと思います。