イメージ 1

 

シム・ウナつながりの最後を飾るのは、やっぱり、「8月のクリスマス」。

ハン・ソッキュとシム・ウナ共演、文句なしの最高傑作。

「春の日は過ぎ行く」でもそうですが、短いスケッチを積み重ねていくような繊細なタッチが素晴らしい、ホ・ジノ監督のデビュー作にして最高傑作。苦手な難病ものではありますが、そのサラサラと心地好い手触りは、ホ・ジノの演出とハン・ソッキュの柔らかい演技によるもので、その後あまた作られる凡作難病ものとは全く異次元の作品です。

街の写真屋にハン・ソッキュ。駐車違反取り締まり員シム・ウナは、もともと美形なんですが、制服姿も凛々しくものすごく綺麗に撮られています。脇では、「長ネギを」の台詞しか覚えていないくらい無口な父のシン・グが、凄い存在感を見せていますし、「殺人の追憶」「バンジージャンプする」とか脇ながら忘れ難いチョン・ミソンや、『茶母』とか無骨な感じがトレードマークのイ・ハンウィとかも出番は少ないものの印象的です。

映画についてはネット上数多くのレビューが載っていますが、知る限り、この作品ほど質の高いレビュー群に出会える作品はありません。どうしても「良かった」だけで済ます訳にはいかない作品の魔力みたいなものによるのだと思いますが、この映画を愛する人たちのレビューを読んで映画を見直すと、どんどん素晴らしい映画になっていきますので、是非お試しください。