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気分を変えて、今度はユ・ジテつながりで、「リメンバー・ミー」。

半年程遅く封切られた「イルマーレ」は2年の時を超えるポストでしたが、こちらは20年の時を超えるアマチュア無線機です。

キム・ハヌルは、1979年では、「シュリ」で唯一笑いを取ってたパク・ヨンウ演ずる憧れの先輩をめぐって、キム・ミンジュと三角関係を、2000年では、ユ・ジテをめぐって、銀幕デビュー間もないのに直情型がすっかり魅力的なハ・ジウォン演ずる彼につきまとう不思議な少女と三角関係に・・・と、かなりトリッキーな構成になっています。

こんなにファンタジックな物語を、しかも無線機に向かって話すだけの演技で、嘘っぽくなく演ずるのは恐ろしく難しいと思えるのですが、キム・ハヌルもユ・ジテもさらりとやってのけているところに驚嘆します。出会い、親しくなり、事実に驚き、そして、何ともしようがない哀しい諦めに向かっていく様は、こんなシチュエーションがなかったとしても凄い技量だと思います。

また、ラストの持っていき方で、妙なテクニックを使わず、ストレートなものにした所も、かなり好感ですね・・・哀しいですが・・・

タイトルの「同感」という言葉の韓国語でのニュアンスは分かりませんが、同じ事象を同じように感じる事が友情や恋愛の第一歩だったりするのに、同じように感じる事が出来ても、その事象を共用できない「もどかしさ」みたいな気持ちが入っているのかもしれません・・・

初めは、白々しいと片付けた映画でしたが、考えてみれば、現実の恋愛も、時間の壁と大して違わない、この映画でも使われた「ロミオとジュリエット」みたいに不可思議な、あるいは、つまらない、いやいや、まともな理由すらなく、成就しないことが多いんですから、恋愛映画の傑作と考えても、そんなに間違ってないと今では思っています・・・