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パク・ヘイルの初主演作からは、「菊花の香り」。

普通なら最も敬遠するタイプの大時代的メロドラマなんですが、偶然TVで途中から見て、そして結末も分かっているのに何故かちゃんとDVDで見直した一本です。

ともかく役者ですね。美しく才能もあるけど、悲しい宿命を背負ったヒロインには、韓国で一二を争う正統派美人チャン・ジニョン。あまりにも一途な年下の相手役には、これが初主演だと思いますが、パク・ヘイル。二人の共通の友人には、一部に熱狂的なファンのいる個性派ソン・ソンミで、彼女も巧いです。パク・ヘイルの母親役は四季シリーズのキム・ヘスクで、彼女の登場シーンは一カ所なんですが、その素晴らしい台詞回しで、この映画でも最高の見せ場の一つです。また「拳が泣く」ピョン・ヒボンが古本屋オヤジとしてひょうきんな顔を見せたりしています。

さらに、結果的には十年を超える悲しい物語なんですが、ダレルことなく、それでいて、一部の例外を除いて、抑制の効いた演出も、奇跡的に最後まで苦しまずに見れる理由の一つと云っていいと思います。

どうしても、お涙頂戴もの、と片付けてしまうことの出来ない一本です。