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イ・ウンジュ主演作から、「スカーレット・レター」。

イ・ウンジュの遺作ということもありますが、映画自体もかなり苦手なタイプです。

役者は、名優ハン・ソッキュ、その妻に「トンケの蒼い空」「美しき野獣」オム・ジウォン、愛人にイ・ウンジュ、担当する殺人事件被害者の妻に「女は男の未来だ」ソン・ヒョナ。

ストーリーですが、初めはゴチャゴチャ感じましたが、よく見ると、ハン・ソッキュ、オム・ジウォン、イ・ウンジュの三角関係と、ソン・ヒョナを含む5人の男女の複雑な関係の、二つの愛憎物語がほぼ独立して進んでいて、ハン・ソッキュだけが両方にからんでいます。奥行きがあるように見える一方、座り心地が悪いのはそのせいではないかと思われます。しかもグロテスクな展開だったり、「藪の中」タッチだったりするので、心穏やかに見るのはかなり難しいと思います。

ただし音楽は別格。ハン・ソッキュが車で狂気じみて口ずさむヴェルディ「運命の力:序曲」、イ・ウンジュ自身が歌う「Only When I Sleep」、オム・ジウォンがチェロ、監督が指揮者に扮するショスタコビッチ「チェロ協奏曲第一番」、イ・ウンジュが携帯でハン・ソッキュに聞かせるJens Lysdal「A Matter Of Time」・・・と場面でクラシックとジャズを絶妙に使い分けています。瞑想のBGMとかには、このOSTはお薦めです。