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しつこくもう1本、キム・ジョンウン主演作から、「親知らず」。

あの衝撃作「ハッピーエンド」のチョン・ジウ監督ということで、キム・ジョンウンをどうするんだ?ってずっと緊張しながら見ていて、かなり疲れた、というのはありますが、見終えた感じは、なかなかです。「ハッピーエンド」を見てなければ、もっと心軽やかに見れたかも・・・

それにしても、キム・ジョンウンは不思議な女優です・・・30才にして、17才の青年に溺れていくというアブナイ役所を、落ち込み、荒れ、ケラケラ笑いながら、恐ろしい程生々しく演じています。映画でしか聞けない露骨な台詞も、彼女の新しい面を見せてくれる感じがします。青龍賞主演女優賞ノミネートは十分納得です。

でも、やっぱり、ある所から植木を盗んじゃうシーンとか、親知らずに痛がるシーンとか、数少ないシーンで見せるあの目を三日月にした笑顔が、彼女の持ち味だなぁ、って思ってしまったりはしますが・・・

17才の青年には、ほぼ新人イ・テソク。彼女の同棲相手には、「オー!マイDJ」の冒頭で、イ・ウンジュを手ひどく振るキム・ヨンジェ。彼が結構良かったです。

キム・ジョンウン目当てで見たのですが、実は、映画自体が、かなりの収穫でした。ネタバレになるのであまり書きませんが、映画の構成が相当にトリッキーで、キム・ジョンウンを取り巻く3人の男達が集うシーンへと収斂していく、独特のリズムのシナリオは不思議な雰囲気を持っています。少なくとも「ハッピーエンド」みたいな事にはなりませんので、その点はご安心を・・・