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大ファン、キム・ジョンウンつながりで、彼女のスクリーンデビュー作「面白い映画」。

韓国映画のみ(ポスターでは洋画パロっぽいですが、私の知る限り一本もありません・・・)28編を題材にしたパロディ映画ということで、理解しにくいだろうとあまり期待しなかったんですが、嬉しい事に、これが大外れ。お金もかけてるし、「シュリ」を全体の軸とした構成に各パロディを散りばめるといった作りもしっかりしてます。それほど韓国映画を知らないので見てパロだと分かったのは「猟奇的な彼女」「NOWHERE」「反則王」位ですが、パロじゃない素のギャグも結構いけてるので、十分楽しめます。

ストーリーですが、「シュリ」を、2002年日韓ワールドカップ共同開催と天皇訪韓を阻止しようとする日本の極右テロリストとKP(韓国警察)の戦いに変えたという、結構ヤバイ感じになってます。日本人が徹底的に悪役なのでそういうのがお嫌いなら避けた方が無難でしょう。ちょっとネタバレですが、金大統領と金総書記がアマチュア無線で「おんなじキムだね」とか云いながら、お互いと知らず友達になっちゃって、会おうとしたら同じ地名でも北と南のだったので会えなかった、なんてのもあって、結構ヒヤヒヤしちゃいます(キム・ハヌル「リメンバー・ミー」のパロですね)。

キム・ジョンウンは日本側の殺し屋ハナコ役。実はこの殺し屋、整形してるんですが、ネタバレギャグをもう一つ・・・整形後、キム・ジョンウンの顔になったハナコが激怒して「誰がこんな顔しろと!私はこんな風に・・・」といって取り出すのが、イ・ヨンエの写真だったりする所は相当笑っちゃいました。ともかく、彼女のコメディエンヌ魂は凄いです。「猟奇的な彼女」をパロった地下鉄の嘔吐シーン、日本人警部(キム・ウンス)とのボカシ入りSMシーン(「嘘~Lies~」のパロだそうです)とか・・・こういう下品さをも厭わないドタバタ経験が、だんだんソフィストケートされていったんですね。

他にも、ご存じキム・スロ、イム・ウォニ、ソ・テファといった達者達が相当笑わせてくれるので、お得な1本と云えます。